プレルジョカージュ《受胎告知》@新国立劇場
10日ほど前になりますが、プレルジョカージュの《受胎告知》を観に新国立劇場へ行ってきました。
少し時間は経ってしまったけれど、この日、上演された三つの作品の中で一番強く心に刻みつけられ、今も鮮明に目に浮かんでくるのは、やっぱりプレルジョカージュの作品です。
プレルジョカージュさん本人も語っているとおり《受胎告知》を主題とした美術作品は、これまでに数え切れないほどつくられて来ました。しかし、舞踊芸術では見たことがありません。
そんな訳で、今回、流れてゆく時間と空間の中で身体によって表現された《受胎告知》に接する貴重な体験ができました。
真っ暗な舞台の一点にスポットライトが当たると、そこには白いシンプルな衣裳のマリアが一人座っています。
真っ赤な床、舞台半分を囲うように配されたL字型の箱。
そこに、現れた大天使ガブリエルの衣裳は青。
赤青白のみの世界は、聖母マリアの赤と青の衣裳、そしてマリアの純潔を象徴する白百合の花を私に連想させました。
抑制された無駄の無い動きによって表現されるマリアの驚きや戸惑い。
派手な跳躍や目を見張るような技巧はほとんどなかったけれど、静かな動きに秘められたメッセージが、こちらに迫ってくるダンスでした。
ヴィヴァルディの《マニフィカト》とステファン・ロイの《クリスタル・ミュージック》がコラージュされた音響は、街の喧噪が聞こえたりもして、聖と俗との境界を表現しているようにも思えました。
解りやすい主題のようでいて、なかなか難解な作品でした。
一方、この日、一緒に上演された平山素子&中川賢《Butterfly》は、スピード感にあふれ見栄えのする面白い表現でした。
でも、《受胎告知》の後では、単なる表面的なダンスとしてしか私には感じられませんでした。
野坂公夫《曲線(カーブ)した声》は、う〜む、2006年に創られた作品にしては、ちょっと古臭かった。(^^;;;
蛇足ですが、《受胎告知》終演後、カーテンコールにも登場したプレルジョカージュさんが、私のすぐ近くの席で後半の舞台を鑑賞されてました。目立たないようにスッと席につき、熱心に見入ってらっしゃいました。
思ったよりも小柄で、シャイな感じの方でした。(^^)
◇ ◇ ◇
ダンスプラネットNo.26
《未来へ繋ぐトリプル・ビル》
アンジュラン・プレルジョカージュ:受胎告知
平山素子&中川賢:Butterfly
野坂公夫:曲線(カーブ)した声



















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