15 May 2008

展覧会のお知らせ

シラヤ・アートスペース主催「武蔵野在住作家絵画展」

期 間: 2008年5月24日(土)〜6月2日(月)
時 間: AM10:00〜PM7:00(最終日はPM5:00まで)
会 場: シラヤ・アートスペースMap_shiraya
西武新宿線「小平駅」南口より徒歩1分
東京都小平市美園町1-4-12
TEL 042-341-0235、 042-341-0219

武蔵野における文化・芸術の興隆と本展の成功をお祈りし、広く御高覧頂きたく御推薦申し上げます◆
聖路加国際病院理事長・名誉院長 日野原重明

   ◇  ◇  ◇

この度、シラヤ・アートスペース主催「武蔵野在住作家絵画展」に、私も出品させていただくことになりました。

出品者は昨年12月の「武蔵野バルビゾン会絵画展」から増えること何と15名! オープニング・パーティでは、前回、大好評だったアーティスト集団「国立国」によるコンサートも開かれます♪

また、シラヤ・アートスペースのオーナーであり出品者の一人である白矢眼科医院の白矢勝一院長は「医家芸術クラブ美術部」の委員をされているので、今回の展覧会は、その医家芸術クラブ顧問の日野原重明氏から上記の推薦メッセージをいただきました。

私は、初めて人物画をお披露目させていだたく予定です。(^^)
今回も白矢先生と展覧会執行部メンバーの尽力による恵まれた条件のもと作品を発表させていただけることに深く感謝し、くれぐれも他の出品者のみなさんの足をひっぱらないようにシッカリした作品を仕上げようと思ってます。(^^;

お近くにお越しの際は、ぜひ、お気軽にお立ち寄りくださいませ。

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10 March 2008

ブリヂストン美術館「コレクションの新地平 − 20世紀美術の息吹」

Klee先週末、ブリヂストン美術館で「コレクションの新地平 − 20世紀美術の息吹」 を観てきました。

静かな美術館で、ゆっくりと優れた作品と向かいあうことができ、カラカラ状態だった身体の中にじわ〜っと水分がゆきわたるが如く、久しぶりに心の栄養補給ができました!(^^)

それにしたって、このところ暫く制作に追われていたり、観たいなと思う展覧会が無かったとは言え、指折り数えて我ながらビックリ!
なんと! 美術館へ足を運んだのは、昨年9月に大阪や神戸で美術館巡りをして以来、半年ぶりだったんです。
も〜 そうでしょ〜 あまりにも空きすぎ〜(^^;;;
やっぱり、まめに栄養は摂らなくちゃ!(^^)

Kandinskyさてさて、そんな私の個人的事情はさておき、このコレクション、一見の価値ある素晴らしいものだと思います。

大好きなパウル・クレー、カンディンスキーの作品にも会えたし(^^) 以前、国立近代美術館で観た時は、その魅力が解らなかったアンリ・ミショーも「わぁイイなぁ!」って見直すことができました。

特に見ごたえがあったのが、ベン・シャーン(1898〜1969)の版画集《リルケ『マルテの手記』より一行の詩のために》(手すき紙に24葉のリトグラフによる版画集 1968年刊行 限定950部の内の101)

ベン・シャーンてステキ、要チェック!

それから、ザオ・ウーキー(1921〜)の《07.06.85》(1985年 油彩・カンヴァス 114.8×195,2)の神秘的なブルーには吸い込まれそうなくらい魅せられました。
また、村井正誠さん、白髪一雄さんという、今まで知らなかった画家の作品に出会えたことも収穫でした。

とにかく、どの作品を観ても、支持体、えのぐ、技法、サイズ、すべてが自由。のびやかで気持ちいい♪
絵に、こんな力があるなんて。
やっぱり、すごい!

Mondrian【画像】

パウル・クレー《ホフマン風物語の情景》
1921年 リトグラフ・紙 31.5×23.0;35.2×26.5

ワシリー・カンディンスキー《二本の線》
1940年 ミクストメディア・カードボード 60×70

ピート・モンドリアン《砂丘》
1909年 油彩・鉛筆・厚紙 29.6×39.1

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25 December 2007

展覧会終了

「第一回 武蔵野バルビゾン会絵画展」が、昨日、無事に終了しました。
私にとって思いもかけない嬉しいことだらけの、とても楽しく充実した10日間でした。

それも、会場へ足を運んでくださった沢山のお客さま、そして展覧会の運営を一手に引き受けてくださった執行部のメンバーのおかげです。
本当に、どうもありがとうございました。心よりお礼申しあげます。
ゆっくりとおもてなし出来なかったり、不手際や行き届かない面も多々あったかと思いますが、どうぞお許しくださいませ。


今回は、私にとって初めてと言ってもいい本格的な展覧会。
初日、会場へ入るまでは、自分の作品が10点も並んでしまうことへの恥ずかしさと不安でいっぱいだったのですが、たくさんの友人や絵の先輩に観ていただくことができて、やはり参加させていただいて本当に良かったなと思いました。

そして、とてもありがたいことに、たまたま、お仕事帰りにギャラリーに立ち寄ってくださった方が、私の作品を気に入ってくださり譲って欲しいと言ってくださったのです。全く考えてもいないことだったので驚きで思わず動揺しちゃいました。(^^;;;

兎に角、何とか最後まで無事にのりこえられれば思って始まった展覧会も、こうして終わってしまうと何だかちょっと寂しいです。
でも、明日、作品が戻ってきたら、早速、荷解きをし、今回、得た経験を活かして、新たな作品の準備に取り掛かろうと思っています。

時間を割いてご来場くださったみなさま、応援してくださったみなさま、そして執行部のみなさま、この度は、本当にありがとうございました。

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16 December 2007

オープニング・パーティ

Party01昨日から「第1回 武蔵野バルビゾン会 絵画展」が始まりました。
夕方6時からはオープニングパーティも催され、お客さん来てくれるのかなぁ? 出品メンバーとスタッフだけだったら寂しいなぁって、少し心配していたのですが、予想を超える沢山のお客さんに集まっていただき、もう大感激!

Party02当初、用意した椅子では全然足りなくて、急遽、お隣りの医院から長椅子を何台も運びいれるほど。
歌、ピアノ、2台のヴァイオリンによる2部構成のコンサートも大変な盛り上がりで、第3部も欲しかったな〜なんて贅沢なことを思ってしまったほどでした。

Party03演奏者は、アーティスト同士の交流の場として設立された団体 "国立国"(くにたちこく) のメンバーやその仲間たち。
ソプラノの吉川真澄さんは桐朋学園出身で、オペラ、宗教曲、現代音楽と幅広い分野で活躍され、今年のサントリーサマーフェスティバル2007にも出演された実力派で、この日のパーティでも、パイジェッロ、ロッシーニ、バッハ、そしてお馴染みのクリスマス・ソングや賛美歌まで聴かせてくださいました。
その歌声は力強く美しく、リハーサルの時から、すぐ目の前で聴かせていただけ、すごく幸せでした♪

Party05ヴァイオリンの亀井庸州(ようしゅう)さんは、東京音大を卒業後、2年間、ベルギーのリエージュ王立音楽院に留学され、この夏に帰国されたばかりの新進気鋭の音楽家。
緩急さまざまなヴァイオリンの名曲を聴かせてくださいました♪
第2部からは崔誠一さんも加わり2台のヴァイオリンという珍しい編成での演奏も披露してくれました。
亀井さんはヴァイオリンの他に何と尺八も演奏されるそうだし、2台のヴァイオリン用に編曲を手掛けられたのは崔さんだそうだし、う〜む、お二人とも羨ましいほど多彩な才能をもってるのですね♪

Party04ピアニストの渡辺愛さんは東京音大大学院で作曲を専攻されていたそうで、映画音楽やダンス関係のお仕事をされる傍ら、演奏家としてもご活躍されているそうです。
その可憐な姿からは、ちょっと想像できない堂々とした演奏ぶりでコンサートをしっかりと支えてらっしゃるように感じました。

そんなこんなで始まった展覧会。
私も昨日はバタバタしてしまい、まだ全部の作品をゆっくり鑑賞していないのですが、作品数はもしかすると100点近くあるかもしれません。
メッセージ性あるものから、造型的なもの、色彩豊かなものなど、画家それぞれの個性が発揮された多彩な雰囲気を味わえる展覧会です。
24日まで開催しておりますので、お近くへお越しの際は、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

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27 November 2007

展覧会のお知らせ

第1回 武蔵野バルビゾン会 絵画展

期 間: 2007年12月15日(土)〜12月24日(月・祝)
時 間: AM10:30〜PM6:30
Map_shiraya会 場: シラヤ・アートスペース
西武新宿線 小平駅 南口 徒歩1分 (白矢眼科医院のお隣り)
東京都小平市美園1-4-12 TEL042-341-0235


   ◇  ◇  ◇


東京郊外の武蔵野の地において、今般独自の芸術・文化圏の構築を目指すべく高い志を持ち、ひたむきに真摯に独自の絵画世界を追究する有志が集い「武蔵野バルビゾン会」が結成されました。
その旗揚げとなる第1回の展覧会です。

会場のシラヤ・アートスペースは、白矢眼科医院の院長であり、自らも絵画制作をされる医師 白矢勝一氏が、地域の人々の交流や、新しい芸術家の発表の機会を設けることを目的に、2006年5月に設立したギャラリーです。
真っ白な外観と140㎡という広い展示スペースをもつギャラリーは、とてもモダンで、ゆったり寛ぎながら作品が鑑賞できる、ステキな空間なんですよ♪

このたび、大変ありがたいことに、まだ画歴も浅く修行中の身の私にも声をかけてくださり、恐れ多くも、その「第1回 武蔵野バルビゾン会 絵画展」に参加させていただくことになりました。

私も5号から80号まで大小さまざまな作品を10点ほど出品する予定でおりますので、(まだ全部仕上がっていないのだけど・・・(^^;;;;)年末のお忙しい時期ではありますが、ご高覧いただければ幸いです。

仕事のない日には出来る限り会場に詰めている予定でいます。
気軽に遊びに来てくださいね。
心より、お待ちしております♪

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15 October 2007

大阪市立東洋陶磁美術館

Ataka01中之島の大阪市立東洋陶磁美術館で「美の求道者・安宅英一の眼 − 安宅コレクション展」を見ました。

今まで、古い時代の中国や韓国の陶磁器を見る機会がほとんどなかったので、とても良い眼の保養になりました。
とても洗練された美しいものばかりで、私のなかにあった中国や韓国のイメージも、ずいぶんと変わってしまいました。(^^;

Ataka02これら素晴らしい陶磁器を集めたのは、今からちょうど30年前の1977年に解散してしまった総合商社 安宅産業株式会社の当時会長だった安宅英一(1901〜1994)さん。
とても優れた鑑識眼と美意識を持ったコレクターだったそうです。
でも・・・ たくさん買い過ぎちゃったのかしらん?(^^;

安宅産業が破綻した時、もしかしたら散逸してしまったかもしれないコレクションを、今こうして一点も欠くことなく私達が鑑賞できるのは、住友グループが大阪市に寄贈してくれたおかげだそうです。

Ataka04それから、安宅さんはクラシック音楽も大好きだったそうで、東京藝大の優秀な学生に贈られる奨学金「安宅賞」の設立者でもあったのですね〜
昭和15年に始まったこの奨学金、現在はご遺族によって引き継がれているそうです。

ところで、この美術館は館内の撮影が許可されていました。素晴らしいことです!(^^)
国宝や重要文化財など価値の高い器も数多く展示されていたのですが、あまりそういうのに拘らず、私の独断と偏見で「いいなぁ〜 好きだなぁ〜」と思ったモノを撮らせていただきました。(^^)

●フォト・アルバム 大阪市立東洋陶磁美術館

そうそう! この美術館、10月から半年間、電気設備工事のため休館となり、「安宅コレクション」は、12月16日(日)まで東京日本橋の三井記念美術館で観ることができるそうです。おすすめです♪

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25 September 2007

神戸市立小磯記念美術館

Koiso01神戸滞在中、神戸港に浮かぶ六甲アイランド内にある神戸市立小磯記念美術館にも立ち寄ってみました。
(余談ですが、この時、乗った六甲ライナー。 車窓から海を眺めていると、突然、目の前が真っ白に! 沿線に建つ集合住宅のプライバシーを守るため、一定区間、窓ガラスが白く曇る仕組みになっているんですね。それにしても、ビックリしました。(^^;)

Koiso04神戸出身の洋画家 小磯良平(1903~1988)の遺族から神戸市へ寄贈された2000点に及ぶ作品、蔵書、資料、アトリエを保存し展示する目的で作られた美術館は、ほどよい規模のシックな佇まいで、緑いっぱいの中庭には、かつて住吉山手にあった自宅&アトリエのアトリエ部分が移築されていました。

Koiso05建物の北側には高くて大きな明りとり窓が設えられていて、一目で「あ!ここがアトリエだ!」って解りますね。(^^)

アトリエ内は見学することもでき(撮影は禁止でした)、小磯さんの作品に度々登場する椅子やリュートなど色々なモチーフがそのまま置かれ、書棚には大型の画集や美術書が並び、壁には新制作派協会(現 新制作協会)展のポスターやピカソやマネ(だったと思う。(^^;)の複製画が貼られたままになっていました。

Koiso02また、アトリエのドアや窓枠は、前日みた旧シャープ邸(萌黄の館)に似たペールグリーンで塗られていて、明るく優しい上品な雰囲気でした。
そういえば、私の先生のアトリエも、ドアや窓枠がペールグリーンだったなぁ。偶然かなぁ?
もしかして、この色、製作中の絵の邪魔にならず、目が休まる色なのかもしれないな。

Koiso03作品展示室では「小磯良平作品選Ⅱ 油彩・素描・版画・挿絵原画展」と「コレクション企画展示 人、ヒト、Figure展」が開催されていて、ゆったりと心ゆくまで鑑賞することができました。

小磯さんの代表作は、これまでテレビ番組や画集などで見る機会も多く、竹橋の国立近代美術館では戦争画を目にしていたのですが、よくよく考えてみると、これだけ纏まった数の本物を観たのは初めてだったのでした。

今回、兵庫県立美術館と小磯記念美術館で、数多くの実物に接して気がついたことは、じっくり観るとカンヴァス地が部分的に透けて見えるくらい薄塗りで、筆跡を残しタッチを上手く生かして、量感や質感を上手く出していることでした。
そして、つくづく、厚塗りしたり、あれこれマチエールに凝ったりしないサラッとした絵なのに、すごく魅力的で存在感があるのは、ああ、やっぱり並外れたデッサン力によるところが大きいな~と思ったのでした。

また、人物画ばかりでなく、造形的な静物画も数多く観ることができ、とても勉強になりました。藝大の教員だった頃の実験的ともいえる作品も、とても興味深かったです。

それから、今まで観る機会の少なかった戦争画のための小品やスケッチも観ました。
生前、戦争画について語ることのなかった小磯さんが友人あてに送った手紙の中から戦争画に関するものが発見されたと言うニュースを旅行前に知り、「そうだろうなぁ、あんな穏やかで温かな絵を描く人が、好きで戦争画なんて描くはずないよ。」って思っていたところだったので、それらを目の前にして何だか複雑な思いにとらわれました。

その書簡が、9月15日から11月18日まで、この美術館で公開されているのだそうです。期間があえば私も見たかったです。
「戦争画の在り方批判 小磯良平の書簡発見」神戸新聞ニュース

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小磯良平の書簡発見(神戸新聞より)

「戦争画の在り方批判 小磯良平の書簡発見」
2007月8月16日付 神戸新聞ニュースより転載

Koiso_letter  神戸生まれの昭和を代表する洋画家・小磯良平(1903~88年)が戦時中、「戦争画」の在り方や画壇の停滞ぶりを批判する内容の手紙を友人の画家に送っていたことが十五日までに、神戸市立小磯記念美術館の調査で明らかになった。小磯は戦中、陸軍の依頼で戦争画の大作を何点も描き評価を得たが、戦後はこれら戦中の作品について沈黙を守った。手紙は、戦時下の小磯の本音や苦悩を示す初の資料として貴重な ものといえる。(堀井正純)

 見つかったのは、岡山県へ疎開中の画家・内田巌(いわお)(1900~53年)にあてた手紙三十八通。神奈川県内の内田の遺族の元に保管されていた。
 注目されるのは、終戦前年の1944(昭和19)年12月31日付の一通。当時、画壇でも自由な表現は困難で、小磯は「戦争画も純粋芸術と称する絵も同じく多少ともに病気にかかってゐる」と画壇全体が力を失っている状況を憂慮。
 「藤田(嗣治)が戦争画をかいても猪熊(弦一郎)がかいても(中略)昔の絵と一寸も異はない(中略)これでよいのか」と、戦争画が美術界の発展に役立ってないことを指摘、批判している。また、手紙には「戦争美術のタイコをヂャンヂャンたたいても何もならない」という一文もあった。
 小磯は戦前から若手の実力派として活躍。戦中は従軍画家として四度、中国などへ赴き、作品を発表。「娘子関(じょうしかん)を征(ゆ)く」で芸術院賞を受賞するなど高く評価された。だが、戦後は戦争画については黙して語らず、画集への収録も許さなかった。
 今回、調査に当たった廣田生馬(いくま)学芸員(40)は「内田あての手紙は、小磯と戦争画、当時の美術界と戦争との関係を再考するための一級の資料。かっとうを抱えながら、過酷な時代を生きた画家の生々しい心情が伝わる」と評価。「やや遠回しな言い方だが、弾圧を受ける恐れもある中での言葉には重みがある。相手が盟友でリベラルな思想を持つ内田だからこそ書けたのでは」としている。手紙は、同市立小磯記念美術館で九月十五日から公開予定。

「戦争画」 戦時中、軍部は国民の戦意高揚のために、藤田嗣治、宮本三郎ら数多くの画家たちに戦争記録画を描かせた。このうち藤田は戦後、戦争協力の責任を問われ、日本を離れフランスへ帰化した。戦争画は長年、美術界のタブーとして語られることが少なかったが、近年、その美術的な価値や意味を再検証する動きが出ている。

【画像】発見された小磯良平の手紙など=神戸市立小磯記念美術館(撮影・藤家 武)

(注)見やすくするために、文中の年号に使われていた漢数字を、一部算用数字に変換しました。

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12 September 2007

ジョン・ケージ《変化と消滅》より「No.10」

John_cage01ジョン・ケージ?
ふ〜ん、版画家にも、ジョン・ケージって名前の人がいるんだ? へぇ、知らなかったなぁ。
間の取り方や線のちりばめ方が面白い不思議な作品だな。

なになに?
この一枚の作品を制作するため、別の図面やチャートがあるの?

どれどれ・・・
へぇ、随分と緻密で理屈っぽい人ねぇ〜

ありゃりゃ〜
ジョン・ケージって、やっぱり、あのジョン・ケージ?

John_cage02そう! この作品、正真正銘あの作曲家ジョン・ケージのものだったんです!
そう言われてみると、プリペアド・ピアノの音が聴こえてきそうではありませんか?(^^)


      ◇  ◇  ◇


John_cage03思いがけない場所でのジョン・ケージとの出会い、それは、兵庫県立美術館 − 芸術の館の薄暗い版画展示室の中ででした。

彼の版画は、シャガール、ミロ、アンソールなど数多くの版画作品が壁にかけられた、わりあい大きな展示室の中央に置かれたガラスケースの中で、他の作品群とは全く違う雰囲気を漂よわせていました。

John_cage04現在、この美術館にはジョン・ケージの作品が35点所蔵されているそうで、これからもコレクションが増えていったらいいですね。

展示室は照明がかなり落としてある上に、どうしても天井の照明がガラスに映りこんでしまい上手く撮れなかったけど、めったにない機会を逃したくなくて何とかカメラに収めてきました。(^^;


   ◇  ◇  ◇


ところで、兵庫県立美術館 − 芸術の館は、前身の兵庫県立近代美術館のコレクションを引き継ぎ、2002年4月に開館したばかりの新しい美術館だそうで、安藤忠雄さんが設計を手がけられた建物は巨大でした。

神戸港に面した側の大階段と大きな庇は、とても印象的で、城砦のようなゴツゴツした壁面も、なかなかの迫力です。
一方、内部は打ちっぱなしのコンクリート壁の仕上がりが、すべすべと美しく、あちこち見てまわっているだけで、どんどん時間が経ってしまいそうでした。

表参道ヒルズや東京ミッドタウンなど最近の他の安藤さんの作品に比べると、とてもシンプルでストイックな印象すら感じられ、ゆったりと作品を展示し鑑賞できる空間、更にはそれら美術作品を安全に収蔵保管する空間としての機能を、とても大切にしているのだろうなと思いました。

それから、この美術館、前述のとおり展示作品の撮影が許可されているんですよ♪
思わずヨーロッパの美術館みたい!と嬉しくなって、小磯良平記念室金山平三記念室でも撮影させていただきました。

それにしたって、1989年から継続的に、彫刻作品など手で触って鑑賞する企画が行われていたり、作品の撮影が許可されていたり、兵庫県立美術館の学芸員さん、なかなかやりますね〜♪
しかも、ジョン・ケージの作品まで積極的にコレクションしているなんて、ほんと素晴らしい美術館です。
すごく気にいっちゃいました。(^^)

私のフォトアルバムに、兵庫県立美術館を加えました。
是非、ご覧になってくださいね。

●フォト・アルバム 兵庫県立美術館 − 芸術の館

【画像】上から

ジョン・ケージ
《変化と消滅》より「No.10」
1979ー82年
エングレーヴィング、ドライポイント、フォトエッチング・紙
29×54.3cm

《『変化と消滅』No.10のための制作図面 チャート》
1979ー82年
鉛筆・水彩紙
29×66.1cm

《『変化と消滅』No.10のための制作図面 Run2》
1979ー82年
鉛筆・トレーシングベーパー
48×60.7cm

《『変化と消滅』No.10のための制作図面 Run4》
1979ー82年
鉛筆・トレーシングベーパー
48×60.8cm

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22 August 2007

国立近代美術館「アンリ・カルティエ=ブレッソン展」

Henri_cartierbresson8月初めのことになりますが、竹橋の国立近代美術館で「アンリ・カルティエ=ブレッソン  知られざる全貌」を観ました。

アンリ・カルティエ=ブレッソン Henri Cartier-Bresson (1908-2004)は、フランスに生まれた報道写真家で、ロバート・キャパらと共に写真家集団マグナム・フォトを設立したメンバーの一人なのだそうです。

世界中を取材し撮影された写真からは、動きのあるものをよくぞここまで瞬間的に画面構成できるものだと感心させられたと同時に、かつて画家を目指し勉強をしただけのことはあるなと思わさせる作品も数多くあり、そこに報道写真を超えた絵画的なものを感じました。

私は、これだけまとまった数の作品を一度に見たのは今回が初めてだったのですが、そうだなぁ〜キャパよりカルティエ=ブレッソンのほうが好みかも(^^)

それから、1973年以降は写真家としての活動から退き、その後、晩年まで描き続けたという鉛筆デッサンや油彩画を観ることが出来たのも収穫でした。
そんなアンリ・カルティエ=ブレッソンの残した言葉のいくつかに、なるほどと深く頷かされるものがありました。


「写真とは瞬時の動きであり、デッサンは思索なのだ。」


「写真を撮ること ー それは、ある出来事と、それを指し示す視覚的なフォルムが持つ厳密な構造を、瞬時に認識することである。
それは頭と眼と心の照準を合わせることだ。
それは、ひとつの生き方である。」

                     アンリ・カルティエ=ブレッソン

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05 July 2007

東京都現代美術館「マルレーネ・デュマス展」

Marlene_dumas01先週末、木場の東京都現代美術館で「マルレーネ・デュマス ~ ブロークン・ホワイト」を観ました。

いま私たちの怒りや悲しみ、死や愛といった感情をリアルに表現してくれるのは写真や映画になってしまった。
かつては絵画が担っていたそのテーマをもういちど絵画の中に取り戻したい。

という彼女の言葉どおり「生」と「死」そして「エロス」が、ゆるやかに伝わってくる見応えある回顧展でした。

作品の殆どがポートレイトや人物画だったのですが、一度見た絵の眼差しがどうしても気になって、ひき返さずにはいられない魅惑的な作品にも幾つか出会いました。

Marlene_dumas03その一つが、イエスが復活した時にマグダラのマリアに向かって言った言葉《我に触れるな/Nori Me Tangere》と題された作品でした。

まだオムツのとれない幼い男の子が、こちらに向かって左手で近寄ることを拒否しているこの絵は、彼女の他の作品と比べたら、ひっそりと目立たない部類に入るものかもしれませんが、強くうったえてくる不思議な力を感じました。
そして、この作品の一つおいた並びに《マグダレーナ/magdalena》(1995)という作品が掛けられていました。


Marlene_dumas02それから、この展覧会は、作品の展示の方法も緻密に計算されたものでした。

100号を優に超える大きな作品のすぐ隣りに4号程の小さな作品を持ってきたり、鑑賞者の通常の視線より遙かに高い位置に絵が掛けられていたり、紙に描かれた作品は額装せず壁に虫ピンで直接とめてあったり。
様々な方法で変化をつけながらもバランスがとれていて、展示室という空間が一つの作品となっていたのが見事でした。

Marlene_dumas04_1

【画像】
展覧会チラシより
《邪悪は凡庸である/The Banality of Evil》1984年
油彩・カンヴァス 125×105cm 
エイントホーフェン市立ファン・アッベ美術館

《我に触れるな/Nori Me Tangere》2004年
油彩・カンヴァス 125×70cm 
個人蔵

展覧会カタログ表紙より
《ブロークン・ホワイト/Broken Whitel》2006年
油彩・カンヴァス 130×110cm 
Courtesy of Gallery Koyanagi

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03 July 2007

国立西洋美術館「パルマ イタリア美術、もう一つの都」

Schedoni6月半ばのことになりますが「パルマ イタリア美術、もう一つの都」を観ました。

お馴染みコレッジョやパルミジャニーノばかりでなく、今まで名前も知らなかったパルマ派の画家たちに、日本に居ながらにして出会うことができ、とても幸せな一時を過ごすことができました。

今回、特にビビッと来たのが、パルマ派の「鬼才」と言っても決して大げさではないバルトロメオ・スケドーニ Bartolomeo Schedoni(1578-1615) の《キリストの墓の前のマリアたち》(1613年頃)でした。


「うわぁ~っ! まいった! こんな上手い画家がイタリアにはまだいたかぁ~」と、しばらく作品の前から動けなくなりました。

とてもドラマティックな表現なのだけど、厭味がなく、強くひきつけられるのは、その色彩とフォルムの美しさからなのかしら?
一見の価値ある作品だと思います。(^^)


それにしても、先日の「ペルジーノ展」といい、この「パルマ展」といい、次から次へと良いものが出てくるなぁ。
ほんとにもう! イタリアったら私が羨ましくて仕方なくなるようなことばっかりするんだからぁ。(^^)

あ~ぁ、最近なんだか右見ても左見ても不祥事だらけで、ち~っとも「美しい国」なんかになりそうもない国に生まれた自分が、ますますうらめしくなってきた!(^^; (またもや愚痴モード)

せめてもの気晴らしに、会期中、もう一度と言わず何回でも足を運びたい、見応えたっぷりの大規模展覧会です。(^^)
おすすめ~♪


【画像】
バルトロメオ・スケドーニ Bartolomeo Schedoni(1578-1615)
《キリストの墓の前のマリアたち》1613年頃
油彩・カンヴァス 200×281cm
パルマ国立美術館所蔵

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25 June 2007

損保ジャパン東郷青児美術館「ペルジーノ展」

Pereginoしばらく前になりますが、「ペルジーノ展 ~ラファエロが師と仰いだ神のごとき人~」を観ました。

新宿西口でポスターを見かけた時から「わぁ! ペルジーノが来るの? うれしいな! 損保ジャパンて、なかなかやるよね~ 絶対に観に行こう!」って楽しみにしていたのですが、その期待に違わぬ、とても良い展覧会でした。

金曜日夜間の会場は、そこそこ入館者がありましたが、混みあって鑑賞を妨げられるようなこともなく、ゆったりと静かな空間でルネサンス時代のテンペラやフレスコの作品を心ゆくまで鑑賞でき、イタリアの小都市にある小ぢんまりとした美術館を訪ねた時のような幸せ気分をたっぷり味わうことができました。(^^)

明るい色彩、均整のとれたプロポーション、安定した構図、甘く優しい表情、大げさで無いポーズ、そして背後に広がる青く透き通った空と明るい緑のウンブリア地方の風景。

う~ん
いい~
うつくし~

作品を観てまわっているうちに、言葉にできない穏やかなものが、すぅ~っと私の中に入り込み、いつの間にかとても清清しい気分になっていたのでした。
私、相当疲れていたのかしらん?(^^;

それにしたって、すごいぞペルジーノ・パワー!
やっぱり私、好きだったんだなぁ~ イタリア・ルネサンス!(^^)
久しぶりに、纏まった数の作品を一度に鑑賞し、改めてその素晴らしさを認識したのでした。


さて、ペルジーノと言えばピエロ・デッラ・フランチェスカから学んだ遠近法(どうも最近、遠近法づいてるなぁ?)を使って描いたヴァチカン・システィーナ礼拝堂のフレスコ壁画《ペテロへの鍵の授与》(1481~82年)が有名ですが、私が好きなのはフィレンツェのピッティ宮パラティーナ美術館にある《マグダラのマリア》(1496~1500年頃)です。

Maria_magdalenaとにかくパラティーナ美術館は右を見ても左を見ても名品だらけだし、ティツィアーノが描いた金髪の巻き毛を身体にまとった、ものすご~く妖艶な《悔悛するマグダラのマリア》(1533年頃)なんていうのもあるしで、サイズも小さく地味目なペルジーノの《マグダラのマリア》は膨大なコレクションの中に埋もれてしまい、見つけ出すのが、もう大変でした!
もと宮殿だった展示室は結構複雑で、同じ部屋を何度も行ったり来たりウロウロ。
でも見つからな~い!(^^;

もう、こうなったら最後の手段だ!
監視係りのおじさんに「ペルジーノのマリア・マダレーナはどこ?」と尋ね、案内までしてもらって(おじさん親切(^^))やっと会えた時は感激もひとしおでした。

かろうじて光輪があるので聖女であることは解るけれど、特別なアトリビュートもなく、ドレスの襟元の「MARIA MADALENA」がなかったらマグダラのマリアとは思えない女性像は、とても艶やかで丁寧な仕上げの作品でした。

流し目が、何気にコケティッシュな雰囲気を漂わせているものの、胸の前にキチンと重ねられた手の指はほっそりと上品で高貴な生まれを感じさせ、ほんのり赤い頬やはにかんだような可憐な口元は無垢な少女のよう。
こんな穏やかで親しみやすい顔立ちこそがペルジーノの魅力の一つなのかもしれないなぁ?
そして、今回、ペルージャのウンブリア国立美術館からやってきた作品の中にも、それを感じることができました。

そのウンブリア国立美術館から、名品の《慰めの聖母》や《カナの婚礼》が、そして、ウフィツィ美術館からも《少年の肖像》が来ています。
レオナルドの《受胎告知》の影で、ひっそりと開かれていたこの展覧会、絶対おすすめです!

【画像】
ピエトロ・ペルジーノ《マグダラのマリア》1496~1500年頃
テンペラ・板 47×34cm
パラティーナ美術館(ピッティ宮)、フィレンツェ
※この展覧会には出品されてません。

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18 June 2007

Bunkamuraザ・ミュージアム「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」

Amedeo_modiglianijpg6月はじめの日曜日、Bunkamuraザ・ミュージアムで「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」を観ました。

この展覧会は、エコール・ド・パリの画家アメデオ・モディリアーニ Amedeo Modiglianiと、彼の二十数点におよぶ作品のモデルでありパートナーでもあったジャンヌ・エビュテルヌ Jeanne Hebuterneとの、3年余りと短かったけれど、それぞれの創作活動に互いに影響を与えあった、その軌跡をたどったものでした。

Jeanne_hebuternejpgモディリアーニと知り合った当時のジャンヌは、まだ18歳の画学生でした。
間もなく二人は生活を共にするようになり、ジャンヌの絵はモディリアーニから強い影響を受け大きく変化したことが解ります。でも、そのいかにもモディリアーニ風のそれはジャンヌのものになっていないし、モディリアーニとの力量の差は歴然。
そうだなぁ。やっぱり私はモディリアーニと出会う前のジャンヌの絵のほうが好きだなぁ。
その一つ《ピッチャー、瓶、フルーツ》は、瑞々しい光に溢れ、リズム感があって、とても良い作品だと思いました。

Jeanne_hebuterne02_1一方、モディリアーニは若く美しいジャンヌをモデルにして、ますます制作に勢いがつき、次々と傑作を生み出します。
モディリアーニ独特の人物描写は造形的にも魅力があるし、背景の処理の仕方には、セザンヌと共通するものも感じられ、すごく上手いです。
また、的確な無駄のない勢いある線で描かれた鉛筆デッサンからも、モディリアーニの才能が、あふれ出ていました。

それから、モディリアーニは比較的多作な画家だと思うのですが、35歳で亡くなるまでの6年間という、ほんの短い期間に集中して沢山の作品を残したことに驚きました。
迫りくる死を本人は予感していたのでしょうか?

Jeanne_hebuterne04それにしたって、ジャンヌというミューズを得、徐々に作品も世の中で認められるようになっていたはずなのに、どうしてモディリアーニは酒や麻薬をやめられなかったのだろう?
生来から病弱だったとは言え、早くそれらを断っていれば、もしかして・・・
と思うと残念で仕方ありません。

そして、もっと残念でショックだったのが、モディリアーニを追って、ジャンヌは幼い娘ジャンヌ(母娘ともジャンヌ)を残し、モディリアーニの死の二日後に投身自殺してしまったことです。
お腹の中には8カ月になる赤ちゃんもいたそう。

Jeanne_hebuterne03_1ジャンヌにとってモディリアーニが全てだったのだろうか・・・
う~む、そっくりな絵を描いていたことからも、それは察することができる。

でも、だからこそ生きて欲しかった。
そして、ジャンヌ自身の絵を描いてほしかった。

なんだか、とても切なく悲しい展覧会でした。


【画像】
アメデオ・モディリアーニ《赤毛の若い娘、ジャンヌ・エビュテルヌ》 1918年 個人蔵
アメデオ・モディリアーニ《肩をあらわにしたジャンヌ・エビュテルヌの肖像》1919年
ジャンヌ・エビュテルヌ《ピッチャー、瓶、フルーツ》油彩・カンバス 65×50cm 個人蔵
16歳のジャンヌ・エビュテルヌ

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12 June 2007

「第81回 国展 彫刻部門」@国立新美術館

Kokuten_sculpture01絵画部門の膨大な数の作品を一通り見終えると、さすがの私もグッタリ。
足も痛くなってきたし、頭の中もパンパンの飽和状態(^^;
かといって、これで帰るのも、なんとなく心残り。
ということで、一旦ロビーに出て、少し休憩し、再び気合をいれて「第81回 国展 彫刻部門」も拝見させていただきました。(^^;

彫刻部門も、木彫あり、鉄あり、ブロンズあり、石ありと、素材も表現方法も様々で、所狭しと展示された作品の間を縫って歩くのはなかなか楽しかったです。


Kokuten_sculpture02ぶらぶら気の向くままに観ていると、屋外にも作品がある模様。
へぇ! 国立新美術館には屋外展示スペースもあるんだぁ。

見たい!(^^)

と思って進んで行くと、展示室の裏側にある休憩スペースの大きなガラス越しに、屋外に展示された巨大な作品がみえてきました。

すご~い! 迫力あるな。
どうやって搬入したんだろう? クレーンかなぁ?
随分と費用もかかるだろうな。
なんて、極めて現実的なことを考えてしまったり。(^^;

Kokuten_sculpture03それにしたって、戸外は5月だというのに真夏のような強い日差しが燦々。
う~む、ちょっと紫外線が怖いけど(^^; 出てみようかな。

そんな訳で、屋外展示スペースは、コンクリートからの照り返しが眩しかったけれど、とても広々として気持ちよかったです。
贅沢いえば、鑑賞のあい間に休憩できるベンチや木陰があったら、もっといいな~と思いました。(^^;

あ、そうそう、借景の東京ミッド・タウンの高層ビルはいかがでしょうか?(^^)
これも、超巨大な作品だよね?!

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10 June 2007

「第81回 国展 絵画部門」@国立新美術館

Matsuoka順序が逆になってしまいましたが、5月の上旬、出品している知人から招待券をいただいたので「 国展」を、初めて観させていただきました。

国展は、国画会の公募展で、絵画ばかりでなく、彫刻、写真、工芸、版画の部門もあり、国立新美術館の1階から3階、さらには屋外展示スペースまで使った、とても大規模な展覧会でした。

Sugano

この日は、時間と私の体力と気力の都合により(^^; とてもとても全ての部門をまわることができず、絵画と彫刻にしぼって拝見させていただいたのですが、作品の傾向がバラエティーに富んでいて、斬新かつ個性的なものも多く、とても新鮮で良い刺激になりました。

Momose

また、会員の作品には、数点の作品を一組にした連作ものが多くみられ興味深かったです。サイズは、どれも大きく、連作のものでも一枚が80号クラス、大きなものでは150号クラスのものもありました。
一般公募の作品は、なぜか圧倒的にS型(正方形)のものが多かったです。流行なのかな?(^^)

Tokuhiroそれから、今回もデジカメを持参してたので、受付で「会場内での撮影は可能ですか?」とおうかがいしたら(大抵の公募団体展で撮影は許可されていますが、混雑具合などによって禁止になることもあるため、その都度確認してます。)「ご自身の先生の作品ならば・・・」ということだったので、私にとって気になる作品が全て先生!?という都合の良い拡大解釈にのっとり、しっかり何点もカメラに収めさせていただいちゃいました。ごめんなさい。(^^;

Maeda

【画像】上から
松岡 滋《'07-室内風景》
菅野充造《TWIN 07-1》《TWIN 07-2》
百瀬郷志《葡萄》
徳弘亜男《秋日》
前田宏子《March-2007》

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05 June 2007

東京藝術大学大学美術館「パリへ - 洋画家たち百年の夢」

Veas_paris5月も終わりの土曜日、東京都美術館で開催された「女流画家協会展」と、東京藝術大学大学美術館の「パリへ - 洋画家たち百年の夢」へ行ってきました。

上野公園へ足を運ぶのは3月末以来のことなので随分と久しぶり。

真夏を思わせる強い日差しを避けて木立の中を歩いたり、古い建物を眺めたり、国際こども図書館のカフェテラスでティータイムをとったり、上野ならではの落ち着いた雰囲気を味わいながら、のんびり気ままな休日をすごしました。(^^)

Western_womanそれにしても、老若男女が様々な目的を持って集う公園って、よくよく観察してみると、けっこう面白いですね。
時代錯誤なものやキッチュなものに新鮮さを感じたり、きれいごとではすまされない社会の現実が垣間見えたり・・・

六本木界隈よりも人間味にあふれていて、アート発信地としての役割は衰えるどころか、むしろ層の厚さや、底のほうから湧き上がってくる力強さは、今後かえって際立って行くのではないかなと感じました。

Urashima_zuさて、今回、藝大美術館を訪ねた第一の目的は、以前から、ぜひ実物を観たいと思っていた山本芳翠の代表作《浦島図》が岐阜県立美術館から来たからです。

こうして初めて目にした《浦島図》は、予想に違わぬ強いインパクトある作品でした。
10年間のフランス生活を終え日本に戻った芳翠自らの姿を描いたとされるこの作品は、日本の民話の世界を超越してました。
う~ん、どこからくるのだろう、この不思議な雰囲気は。

ところで、山本芳翠と言えば、明治のはじめ、ヨーロッパで本格的にアカデミックな西洋絵画を学んできた代表的洋画家の一人で、法律を学ぶためフランスに留学中だった黒田清輝に画家の道を勧めたことでも知られてます。
パリ滞在中には、親交のあった詩人ジュディット・ゴーティエや西園寺公望と共に、古今和歌集などから選んだ歌を仏訳し挿絵をつけた詩画集『蜻蛉集』も刊行したのだそうです。

《西洋婦人像》のモデルは、そのジュディット・ゴーティエ。
とても美しい横顔ですね。(^^)


   ◇  ◇  ◇


この展覧会、お目当てだった芳翠の他にも、良い作品に沢山出会えました。

ラファエル・コラン《田園恋愛詩》1882
和田英作《法隆寺金堂壁画第五号壁(半跏形菩薩像)模写》1943(紙・油彩)
大島和代《平和への願い-138のくるみの赤ちゃん》2000-2006

が特に印象に残りました。

そうそう! 帰りに立ち寄った藝大アートプラザで、大島さんの《くるみの赤ちゃん》が一つ7万円!で販売されてました。(^^)

ってことは・・・
138体×7万円で・・・
お~っ! あの展示室にあった《くるみの赤ちゃん》は、〆て966万円な~り!?(^^;

それから、同時に開催されていた「新入生歓迎・春の名品展」に展示されていた、奥谷博さんの《貝と白珊瑚》1966が、とてもステキでした。

【画像】
山本芳翠《西洋婦人像》1882 板・油彩 41.0×32.9
山本芳翠《浦島図》1893-95

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23 April 2007

「第93回 光風会展」@国立新美術館

Mitsuo_sugiyama先週末、「第93回 光風会展」を拝見させていただくために、またもや国立新美術館へ行ってきました。
それにしても、こう立て続けに毎週毎週同じ美術館ばっかり行ってると、いくら目新しい建物とは言え、さすがに飽きますぅ〜(^^;;;;

Toshiyuki_sakamotoさて「光風会」も「示現会」と同様、日展に強い繋がりのある団体なので、アカデミックな作品がとても多く出品されています。
だからと言って、古典派のような作品ばかりかというと、決してそうではなく、具象画なのに、その斬新さにハッとさせられる絵が数多くあります。

Masaharu_ohtakeそんな作品の一つが「光風奨励賞」を受賞された杉本光男さんの《転勤族07-B》でした。

そうです、画面を埋め尽くすのは、積み上げられた段ボール箱。
まるで先日観たばかりのホモキの《西部の娘》の舞台のようではありませんか。思わずニッコリしちゃった私です。(^^)

Keiko_kanai目のつけどころがイイですよね。
やっぱり、まだ若い画家さんなのだろうなぁ。
けれども、段ボールの質感など描写力も確かで、素晴らしいです。
とっても上手いです。

他3点も、私が会場でイイなぁと思った作品です。

【画像】上から

杉本光男《転勤族07-B》
坂本敏行《橋》
大竹正治《斜光》
金井恵子《RED ROOM》


関連エントリ 「第92回 光風会展」を観てきました

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18 April 2007

「第60回 示現会展」@国立新美術館

Masako_hoshino今年も、出品されている知人から、ご招待していただき「第60回 示現会展」を拝見させていただきました。

アカデミックな作品が多く、とても勉強になりました。
やっぱり油彩画って、マチエールの変化に富んでいて、重厚だなぁ。

Junko_saitoh私は公募団体展へ行く時には必ずカメラを持参し、好きな作品や何となく気になる作品をメモがわりに撮影してくるのですが、家に帰ってから、その写真を改めてゆっくり見直していてビックリ!

会場には千何百点という膨大な作品が展示されていたのに、偶然にも、昨年ブログで紹介した3人の画家さんの作品を、今年も撮影していたみたいなのです。

You_ohwakiその中のお一人、斉藤純子さんは「損保ジャパン美術財団奨励賞」を受賞されてました。


【画像】上から

星野雅子《静物 旅の残照》
斉藤純子《プレイバック》
大脇 葉《ポスターのある静物》


関連エントリ 「第59回 示現会展」を観てきました

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16 April 2007

The National Art Center. Tokyo

Art_center01またまた行ってきました国立新美術館。
度々の登場は、さすがにちょっとしつこいので、今回はタイトルを英語表記のThe National Art Center,Tokyoにしてみました。(^^;

そうか!なるほど。
Museumではないのですね。
所蔵作品をもたず、企画展と公募団体展の会場として利用する施設内容からすれば、おおいに納得できるかな。
日本語の名称も「国立新美術館」なんていう堅苦しいものではなくて「国立アートセンター東京」とかのほうがよかったのになぁ?

Art_center02_1さてさて、昨日はたっぷり時間があったので、途中、ちょこっと東京ミッドタウンへお散歩に出かけた以外は、開館時刻から閉館時刻まで、ほぼ一日、美術館内でのんびりと過ごしました。

Art_center03とは言え、公募団体展を2つ見ただけで、気になっているアートライブラリーに入る余裕はありませんでした。もちろん(?)「ポンピドー・センター所蔵作品展」も「大回顧展モネ」も見てません。(^^;
でも、ロビーの様子は撮影しましたよ!

ロビーにそびえ立つ、大小2つのソフトクリームのコーンのような逆円錐形の物体は、下から見上げると今にも倒れて来そうで、多少の圧迫感はあるけれど、ガラスの壁に囲まれているせいもあるのか、すぐに慣れて気にならなくなりました。

Art_center04また、長時間すごしたので、コンクリート面にあたるガラスから差し込む光が、時間の経過や強弱によって変化していく様子が観察できたのも、とても楽しかったです。

Art_center05ロビーの2階、3階にあがってゆくと、ガラスごしに六本木ヒルズなど周辺のビルも、ハッキリくっきり見ることができるのでありますが、意外だったのが、こんな都心にもかかわず、芽吹いた木々の新緑や満開を迎えた八重桜のピンク色が、たくさん感じられたことでした。

そのうち、夜8時まで開館している金曜日に出かけて行って、夜景も見てみたいな。(^^)

【写真】上から

ロビー1階から逆円錐形を見上げる
3階から見た2階のサロン・ド・テ・ロンド
3階から見下ろした1階のカフェ・コキーユ
3階のレストラン、ブラッスリー ポール・ボキューズ・ ミュゼ
屋外のテラス

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24 March 2007

マチェック《預言者リブザ》@オルセー美術館展

Libuse先日、東京都美術館で4月8日まで開催されている「オルセー美術館展」を観てきました。

祭日だったので、とっても混んでました。
だから、真面目に見ませんでした。あはは(^^;

とか何とか言いながらも、印象に残ったのは、やっぱり大好きなポール・セザンヌ。(^^)
《サント・ヴィクトワール山》と《ギュスターヴ・ジェフロワ》。
それから、ホイッスラーの《灰色と黒のアレンジメント第1番、画家の母の肖像》。
そして、今回の展覧会で一番の収穫だったのが、ヴィテスラフ・カレル・マチェックの《預言者リブザ》でした。

作者ヴィテスラフ・カレル・マチェック Vitezlav Karel Masek(1865-1927)は、チェコの象徴主義の画家。
点描がみごとで、色数が少なく単調になりがちな画面に良い感じの変化をつけてますね。
それに、難しいとされている正方形の画面なのに、左側に人物を寄せ右側に空間を大きく取った構図がなかなか面白いし、預言者リブザの水平に挙げられた左手に見るものの視線を誘導する良い効果を出してます。
そして何より、画面全体が神秘的で、この女性はいったい何を予言したんだろうって考えずにはいられない不思議な魅力に溢れてます。

リブザ、リブザ・・・

あ、そうか!? リブザって、スメタナのオペラ《リブシェ》のタイトルロール、ボヘミアの女王リブシェのことだったのか。

手元にある『オックスフォード・オペラ大事典』(平凡社)によれば、1881年6月11日、プラハ国民劇場の柿落しに、スメタナ自身の指揮で上演されたオペラ《リブシェ》は

「ボヘミアの女王リブシェは、父親の遺産分配を巡る二人の兄弟フルドシュとシュターフラフの間の争いを収める。フルドシュは不運で、リブシェを規則に合わないといって侮蔑する。このことで心を乱したリブシェは、分別のある農民プシェミスルに権力を渡し、彼と結婚する。二人の兄弟は和解し、プシェミスルはボヘミア最初の王朝プシェミスル朝を築く。」

っていう、う〜ん?いまいち良くわかんないストーリーなのだけど、この絵のリブシェ(リブザ)を見ていると、何だかオペラも観てみたくなりますよね〜♪

そういえば、以前、プラハを訪ねたとき、この国民劇場で、スメタナの《売られた花嫁》を観たのを思い出しました。
ヴルタヴァ(モルダウ)川のほとりに建つ、それはそれは美しい劇場でした。(^^)
ドイツに支配されチェコ語を思うように使えなかった時代、「チェコ語によるチェコ人のための舞台を」というスローガンのもと造られた、チェコ文化復興の象徴ともいえる劇場なのだそうです。
その柿落しなら《リブシェ》はピッタリなわけですね。

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20 March 2007

日本橋高島屋「相原求一朗展」

Aihara012007年1月25日〜2月6日
日本橋高島屋「相原求一朗展 〜北の大地に青春の残像を探し続けた生涯〜」

もうかれこれ一月以上も前に足を運んだ展覧会ですが、感動で、じわぁっと涙がこみ上げてくる風景画に、久しぶりに出会ってしまったので、遅ればせながら記録します。

Aihara02埼玉県川越の豪商の家に生まれた相原求一朗(1918-1999)は、幼い頃から絵を描くことが大好きで、たぐいまれな絵の才能を発揮しますが、長男坊だったため家業を継がなくてはならず、独学で油彩画を勉強し画家を目指します。

1940年、21歳で兵役につき、旧満州やフィリピンを転戦します。
そして、1944年、25歳の時にフィリピンからの帰還途中、搭乗した飛行機が沖縄沖に不時着。重傷をおって漂流していたところを奇跡的に救出されたのだそうです。

Aihara04終戦後も、求一朗はデッサンなど基礎の勉強をつづけ、1950年、31歳の時に、新制作派協会第14回展に2点搬入し《白いビル》が初入選します。
しかし、その時代の美術界は、アブストラクト全盛で、求一朗も天性の上手さで《線路のある風景》のような造形的な素晴らしい作品を何点も残していますが、本来、彼が目指していた具象画と、時代が求める抽象画との間で苦悩し、とうとう絵が描けなくなってしまったのでした。

Aihara03そんな時、藁をもつかむ思いで出かけた北海道で、満州での体験を甦らせた原風景をみつけ、自分が描くものはこれしかないと、悪戦苦闘の末、今までの全てを捨て、天性の上手さをも封印します。
それが《すけそうだらの詩(ノサップ)》の時代です。ルオーを思わせる絵の具をゴツゴツと厚く盛り上げたマチエール、形も色も無くなり、どんよりとした鉛色だけが画面を支配したのでした。
静寂の世界をみつけた求一朗は、ヨーロッパにも出かけて風景を描き、白と黒が創り出す、独特な「相原芸術」が確立されたのでした。

Aiharaしかし、求一朗の作品は、そこで終わりませんでした。
晩年、北の大地への回帰は更に深まります。
病身を心配されながらも、雪の大地にスケッチへでかけ、驚くべき創作意欲によって次々と大作が生み出されたのです。

実は私、今回この展覧会へ足を運ぶまで、相原求一朗の作品を見たこともなければ、その名前すら知りませんでした。
もちろん、どういう経緯で「北の十名山」など北海道の自然を描くようになったのかも知りませんでした。

Aihara05何の予備知識もなければ、思い入れも全くありませんでした。
なのに、いえ、だからなのでしょうか? ただただ純粋に作品に圧倒され、絵の前に釘付けにさせられました。
やっぱり余計な説明って要らないのですね。
大作の並らべられた空間での、見動きできなくなるほどの感動的な出会いは、私にとって素晴らしい体験となったし、今後、自分が制作を続けていく上での一つの指針となったことも、間違いなさそうです。

【画像】
《線路のある風景》 1954年
油彩・カンヴァス 1303×1621
川越市立美術館所蔵

《すけそうだらの詩(ノサップ)》 1968年
油彩・カンヴァス 1303×1938
川越市立美術館所蔵

《白き神の座》 1996年
油彩・カンヴァス 1300×1939
相原求一朗美術館所蔵

《天地静寂》 1994年
油彩・カンヴァス 805×1303
AOKIホールディングス所蔵

《春宵 斜里岳》 1995年
油彩・カンヴァス 893×1301
相原求一朗美術館所蔵

《緑の丘》 1992年
油彩・カンヴァス 913×1168
相原求一朗美術館所蔵

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10 January 2007

長谷川等伯《松林図屏風》@東京国立博物館

来る日も来る日も「絵」と「音楽」と「読書」にふけり、「福笑い」と「凧あげ」もしてしまった冬休みもとうとう終わり、昨日から無事?社会復帰しました~(^^)
約半月に渡るお休みのおかげで、身も心も、すっかりリフレッシュ!
たっぷりお休みをくださったボスに感謝。

そんなお休み中の一日、いえ正確には半日、「博物館へ初もうで」に行って来ました。