01 May 2008

4月おぼえがき

◆本
宮下規久朗『モディリアーニ モンパルナスの伝説』2008年、小学館
マルグリット・ユルスナル(多田智満子/訳)『ハドリアヌス帝の回想』1972年、白水社
松谷健二『カルタゴ興亡史』1991年、白水社
長谷川博隆『カルタゴ人の世界』2000年、講談社学術文庫
長谷川博隆『ハンニバル 地中海世界の覇権をかけて』2005年、講談社学術文庫
塩野七生『ローマ人の物語Ⅱ−ハンニバル戦記』1993年、新潮社

◆展覧会
示現会展
光風会展
モディリアーニ展
@国立新美術館

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31 March 2008

3月おぼえがき

◆本
ピーター・バーグ(諸川春樹/訳)『時代の目撃者 − 資料としての視覚イメージを利用した歴史研究』2007年、中央公論美術出版
新藤 信『クレーの旅』2007年、平凡社(コロナ・ブックス 135)
リルケ(大山定一/訳)『マルテの手記』1980年、彌生書房

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21 March 2008

山形政昭(監修)『ヴォーリズ建築の100年』

Vories100以前、何気なく橋爪紳也(監修)『大大阪モダン建築』を見つけた本屋さんで、またもや、ラックの後ろのほうに隠れていたステキな本を発掘してしまいました♪
相性いいのかなぁ? ここの本屋さんと私。(^^)

その本は、山形政昭(監修)『ヴォーリズ建築の100年―恵みの居場所をつくる』(2008年、創元社)

今年は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズが建築事務所を開いて100年目にあたるそうで、ヴォーリズに縁のある滋賀県の近代美術館ではウィリアム・メレル・ヴォーリズ展が3月30日(日)まで開催されています。
そのことを少し前に放送されたNHKの番組「新日曜美術館」(だったはず)で知った時、「見たいな、一度は滋賀にも行ってみたいし。あぁ、でも今は時間がないものな。無理だな~」って思っていました。

そこに現れたのが、この本。
縦約30センチはある大型本で図版満載のとても充実したもの。
それもそのはず、この展覧会の公式カタログとして作られたものだったのです。
なんてラッキーなんだろう、私。
東京に居ながらにして入手することができるなんて。(^^)

心斎橋の大丸さんをはじめ代表作の写真も盛り沢山で見応え読み応え抜群! 今はもう取り壊されて存在していない建物の写真も収録されているし、ずっと保管したい大切な一冊になりそうです。(^^)


追記:上記展覧会は、福岡の西南学院大学博物館、軽井沢町歴史民俗資料館、大阪芸術大学博物館、そして2009年になってからですが東京の松下電工汐留ミュージアムにも巡回するそうです。
やったぁ!(^^) 大分先だけど楽しみに待ってよう。

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10 February 2008

ジョナサン・ハー『消えたカラヴァッジョ』

Harrジョナサン・ハー(田中 靖/訳)『消えたカラヴァッジョ』(2007年、岩波書店)を読み終えました。
長いこと、その行方が解らなくなっていたカラヴァッジョの《キリストの捕縛》が、1990年アイルランドのダブリンにあるイエズス会の宿舎で発見されるまでが綴られた、とっても面白い一冊でした。

美術史を専攻している二人のイタリア人女学生フランチェスカとラウラが人脈を駆使して名門貴族マッテイ家の古文書庫に入り込みカラヴァッジョの作品に関する重要な記述を見つけだしたり、ダブリンのナショナル・ギャラリーのイタリア人絵画修復士ベネデッティが、ある日、偶然に見つけだしたカラヴァッジョらしき作品を間違いなく真筆だと確信するまでのいきさつなど、ミステリーを読んでいるかのようなワクワク・ドキドキ感に溢れていて、途中ノンフィクションであることを忘れてしまいそうでした。

Cattura_di_cristo本の登場人物は全て実名で『イタリア絵画史』など著書で有名なロベルト・ロンギをはじめ、2001年に東京都庭園美術館で開かれた「カラヴァッジョ展」のカタログに執筆している研究者の名前も複数出てきて、思わず私も興奮してしまいました。(^^;;;

そんなにボリュームのある本ではないのですが、美術史家の研究の進め方や、修復士による絵画修復の具体的な方法が解るばかりでなく、カラヴァッジョの生涯や人物像も簡潔に記述されていて、ベッドのシーツに絵を描いたり、描きかけのカンヴァスを裏返してその上で食事をとったなんて言うエピソードまでありました。

そうそう!私も実行したのですが、傍らにカラヴァッジョの画集、そしてローマの地図を用意して読めば、更に楽しさ倍増です♪(^^)

【画像】
カラヴァッジョ《キリストの捕縛》
1602年 油彩・カンヴァス 133.5×169.5cm
ナショナル・ギャラリー・オブ・アイルランド(ダブリン)

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02 February 2008

ジャン・エシュノーズ『ラヴェル』

Ravelジャン・エシュノーズ(関口 涼子/訳)『ラヴェル』(2007年、みすず書房)を読みました。

エシュノーズの『ラヴェル』は、ラヴェル晩年の約10年間を描いた小説です。
いわゆる評伝ではありませんでした。

訳者の関口さんの力によるところも大きいのでしょうが、心地よいリズムを感じられる文体には独特の魅力があり、本を開くと音楽を聴いているかのように小説の舞台の中に引き込まれてゆきました。

ラヴェルの住まいや服装もステキに描写され、お洒落でダンディだったラヴェルの姿がイキイキと伝わってきました。今まで私の中にあったラヴェル像とはちょっと違う面もあったけれど逆に親しみがわきました。

最晩年は脳の病気に苦しみ最期をむかえたラヴェル。
彼の色彩豊かな音楽は、彼の脳に秘められた特別な仕組みゆえに生まれたと、昔、読んだ本で知ったのだけど・・・
その病気と闘うラヴェルの姿には、やっぱり涙が出ました。

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12、1月おぼえがき

◆本
宮下 規久朗『イタリア・バロック — 美術と建築』 2006年、山川出版社
八木谷 涼子(編集) 『日本の教会をたずねて 2』 (別冊太陽 日本のこころ)2004年、平凡社
奥村 直彦『ヴォーリズ評伝 』2005年、港の人
岩原 侑『青い目の近江商人メレル・ヴォーリズ』1997年、文芸社
ジャン・エシュノーズ(関口 涼子/訳)『ラヴェル』2007年、みすず書房
橋爪 紳也『モダニズムのニッポン』2006年、角川学芸出版
橋爪 紳也『モダン都市の誕生 — 大阪の街・東京の街』2003年、吉川弘文館
石田 種生『随想 — バレエに食われる日本人』2007年、文園社

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07 January 2008

橋爪紳也(監修)『大大阪モダン建築』

Daioosaka待ちあわせまで少し時間があったので本屋さんの中をブラブラしていて、たまたま見つけた本。

橋爪紳也(監修)『大大阪モダン建築』 (2007年、青幻舎)

まぁ!何だか私のために作られた本みたい♪(^^)

私も昨年訪ねた中之島の中央公会堂やヴォーリズ建築をはじめとする大阪の代表的な近代建築はもちろん、行きたくてリストアップはしたけれど時間切れで足を運べなかったものも、しっかりと掲載されていて嬉しい限り。
ただ、とても残念なことに、中には近々取壊されることの決まっている建物もある。

新刊なのだけど、ちょっとレトロチックな表紙がなかなかステキだし、中に使われている建物の写真も何となく時代がかった仕上がりでイイ感じ。
所在地や設計者など諸々のデータもしっかりしているし、厚みも大きさもコンパクトなのが嬉しい。
ありきたりのガイドブックではなく、こんな本をバッグに忍ばせて旅が出来たら楽しいだろうな。

電車の中でパラパラ眺めていたら、隣に座っていたおじさんが覗き込んできた。もしかして大阪出身なのかしらん?(^^)

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16 November 2007

「イタリアへ 須賀敦子 静かなる魂の旅 第2話"アッシジのほとりに"」 

11月18日(日)20:00~21:55、BS朝日で「イタリアへ 須賀敦子 静かなる魂の旅」 第2話"アッシジのほとりに"が放送されるそうです。

昨年、放送された第1話"トリエステの坂道"は、須賀さんにゆかりのある場所や美しい街並みの映像がふんだんに使われ、ふんわりと静かな時間が流れてゆくような作りで、NHKなどでよくあるドキュメンタリー番組や海外からの中継番組とは全く違った趣があり、「へぇ~民放でもこういう番組をつくるんだぁ」と新鮮に感じた覚えがあります。

私が、ジョットのフレスコ壁画《聖フランチェスコ伝》を見たくてアッシジを訪ねたのは、イタリア中部を襲ったウンブリア・マルケ地震よりも前のことだから、もうかれこれ10年以上も前のことになるのだけれど、その壁画や聖フランチェスコ大聖堂の佇まいにも、すごく感動したのは勿論、丘の上に築かれた小さなアッシジの街の細い坂道を登ったり下ったりしながら「こんな場所に生まれ育ったら、同じ人間でも、随分と違った人生を歩むことになるのじゃないかなぁ・・・ 住んでみたいなぁ・・・」と思うほど引きつけられる美しい街でした。
第2話では、そのアッシジの街が主な舞台になるのかな?

アッシジは、須賀さんが8回も訪れた特別な場所。
明後日、放映される番組の前に、ペッピーノへの書簡も含め、須賀さんがアッシジについて書いた文章のいくつかを、もう一度、読み返してみようと思う。

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13 November 2007

宮下規久朗『カラヴァッジョへの旅』

Miyasita01カラヴァッジョ研究の第一人者宮下規久朗さんの新刊『カラヴァッジョへの旅 ― 天才画家の光と闇』(2007, 角川学芸出版)を読みました。

昨年、マルタ島へ行く前後に、宮下さんの著書『カラヴァッジョ ― 聖性とヴィジョン』 (2004,名古屋大学出版会)や『西洋絵画の巨匠 カラヴァッジョ』(2006,小学館)は、じっくり読ませていただいたのですが、この3冊目も、とても読みやすく、大きさも手ごろで、ラッシュアワーも何の其の!通勤電車の中でも楽に読めてしまう面白い本でした。

文中に配された数多い図版(白黒だけれど1,785円という価格では仕方ないと思う)が理解の助けになること、逆に文章の流れを途切れさせる「注」が無いことが、スラスラ読めてしまう理由かもしれません。
しかし、巻末には、しっかりと参考文献がまとめられている親切さ。
カラヴァッジョ・ファンだけでなく、カラヴァッジョって殺人まで犯した嫌なヤツ!あんまり好きじゃないな~という人にも読んで欲しいと思う一冊でした。

それにしても、宮下さんて、その容貌が、ちょっとカラヴァッジョに似てない?!って以前から思っていたのだけど・・・
最近、ますますソックリになってきたような~(^^;;;;; 気のせい?

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01 September 2007

8月おぼえがき

◆本
福田 弥『リスト』2004年、音楽之友社
池内 紀『錬金術師通り 五つの都市をめぐる短篇集』1993年、文藝春秋
矢島 翠『ヴェネツィア暮し』1994年、平凡社
青柳 正規『皇帝たちの都ローマ』1992年、中公新書
「阪神間モダニズム」展実行委員会(編)『阪神間モダニズム—六甲山麓に花開いた文化、明治末期‐昭和15年の軌跡』1997年、淡交社
中井 久夫(編)『1995年1月・神戸 「阪神大震災」下の精神科医たち』1995年、みすず書房

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01 August 2007

7月おぼえがき

◆本
ジューン・ローズ(宮下規久朗/橋本啓子/訳)『モディリアーニ 夢を守りつづけたボヘミアン』 2007年、西村書店
吉田 秀和『セザンヌ物語(1)』1986年、中央公論社
吉田 秀和『セザンヌ物語(2)』1986年、中央公論社
アン・モロウ・リンドバーグ(吉田健一/訳)『海からの贈物』1967年、新潮社(新潮文庫)
属 啓成 『リスト〈生涯篇〉』1991年、音楽之友社
属 啓成 『リスト〈作品篇〉』1993年、音楽之友社

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05 April 2007

サン・テグジュペリ『星の王子さま』

Le_petit_prince05昨日、ニュースを見ていて、サン・テグジュペリの『星の王子さま』の挿絵原画が、山梨県内の美術館「えほんミュージアム清里」の所蔵品の中から発見されたことを知りました。

47点あるとされている原画のうち、現在、行方がわかっているのは、今回、見つかった「実業屋」を含め、世界中で、たった6点だけなのだそう。
4月25日から松屋銀座で開かれる「サン=テグジュペリの星の王子さま展」で、公開されるとか。あぁ~行っちゃいそうな予感。(^^;


Le_petit_prince04_1ところで、幼い時に出会い、大人になっても繰り返し読みつづける本というのが誰にでもあると思うけれど、サンテックスの『星の王子さま』は、私にとって、まさにそんな一冊。

子供の頃、最初に読んだのが、あの名訳の誉れ高い、内藤濯(あろう)さんのものでした。その後、原作のフランス語版に手を出したこともあったっけな。(^^;
そして、フランスの俳優ジェラール・フィリップの朗読CDまで持っていたりします。(^^; それはまるで音楽を聴いているような美しい朗読です。

Le_petit_prince01そういえば、須賀敦子さんの著書『遠い朝の本たち』の中に「星と地球のあいだで」というエッセイがあり、フランス語を学びはじめたばかりの須賀さんと『星の王子さま』との出会いが綴られています。


   ◇   ◇   ◇


最初は、なんだか子どもの本みたいなものを、と不満だったのが、読みすすむうちに、きらめく星と砂漠の時空にひろがる広大なサンテグジュペリの世界に私たちは迷いこみ、すこしずつ、深みにはまっていった。いや、迷っていたのは、クラスで私ひとりだったかもしれない。

Le_petit_prince03それまでに読んだどんな話よりも透明な空想にいろどられていながら、人間への深い思いによって地球にしっかりとつなぎとめられたサンテグジュペリの作品は、他にも読むべき古典がたくさんあるのをながいこと私に忘れさせるほど、夢と魅惑に満ちていた。
(須賀敦子著『遠い朝の本たち』より)


  ◇  ◇  ◇


確か、ジェラール・フィリップに、とても興味を持ってらしたはずの須賀さん、この朗読の存在をご存知だったのだろうか?
そして、もしご存知で、耳にされていたとしたら、どんな感想をもたれたのか知りたかったなぁ。

Le_petit_prince02さて、『星の王子さま』は、2005年に著作権が切れたのをきっかけに、現在、さまざまな新訳が入手できるようになりました。
私も、さっそく、池澤夏樹さん、野崎歓さんの新訳を読みました。

訳者それぞれサンテックスの原作への熱い思いがあり、その解釈や言葉の使い方も、おのおの工夫がこらされ、読み比べてみるまでもなく、サンテックスが『星の王子さま』に込めた思いを、訳者を通して様々な角度から読み取ることができ面白いです。

とはいえ、この作品の一番の魅力は、どの訳であろうと、素直な気持ちが取り戻せ、自分を見つめ直せることかなぁ。(^^)

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15 February 2007

T.E. カーハート『パリ左岸のピアノ工房』

Paris_1ちょっと前になりますが、T.E. カーハート Thad E. Carhart (訳:村松 潔)『パリ左岸のピアノ工房』(2001年、新潮社)を読みました。

映画「アメリ」の舞台はパリ右岸のモンマルトルだったけど、こちらの舞台はパリ左岸。
パリ左岸の、あのひっそりとした雰囲気、私、大好きなんです♪
パリに住むアメリカ人の著者が、そんな左岸にあるピアノ工房を訪ねたことから、どんどん広がるピアノにまつわる豊かな世界を、たっぷりと楽しめる、とても面白い本でした。(^^)

ピアノ工房で働く職人リュック。
たった一人で、あの巨大なピアノを担ぎあげてしまうピアノ運送屋さん。
アル中だけど、その腕は素晴らしい調律師のジョス。
子供たちに、ピアノを、音楽を、楽しむことを教えようとする音楽学校の校長先生。
大人になってピアノのレッスンを再開した著者と、そのピアノ教師などなど、さまざまな登場人物のエピソードは、ピアノに関することばかりでなく今もパリに息づいている職人技やエスプリまでもが感じられ、とても興味深かったです。
そして、今更ながら、ピアノの楽器としての魅力に気づかされました。

ピアノは、その音色、響き、タッチ、デザイン、構造、材料など様々で、たとえ大量生産されたものであっても、一台一台それぞれ個性があり、使われ方によっても変化してゆくことを知りました。

また、ピアノには最高の力を発揮する時期というものがあって、それは僅か数年という限られた期間なのだそう。
その最高の状態にもってゆくための熟成期間に、ちゃんと弾き込んでやらなくてはいけないことも知りました。
ピアノって生きているんですね♪

それから、絵の来歴ではないけれど、ピアノにも持ち主やその家族の歴史が刻まれているんですね。
時には何らかの事情で人手に渡ったり、再生されてしまったり。
そんなピアノ物語に思いを馳せているところもステキだなぁと感じました。

そうそう、ピアノといえば、私、身近なところでヤマハやカワイ、あとはプレイエル、スタインウェイ、ベーゼンドルファー位しか知らなかったのですが、この本で、世界中に(日本にも)沢山のピアノのメーカーがある(あった)ことも知りました。

中でもイタリアのファツィオーリ社のピアノには興味津々!
それはそれは素晴らしいピアノなのだそうです♪
まだ新しいメーカーだそうですが、完全な手作りだそうで、ピアニストだったオーナーの研究とこだわりによって作り出されたピアノは、著名なピアニストからも絶賛されているそうです。
年間に生産される台数は僅か数十台ほどで、お値段は1千万円に軽く手が届きそう!
う~ん、さすがフェラーリの国イタリア~って思いました。(^^)

そんな「煌めく音色」とも評されるファツィオーリ社のピアノを実際に聴いてみたい(さすがの私も、弾いてみたいとは言いません(^^;)と思ってしまった私。
調べてみたら、日本には、まだ数台しかないようです。

そのうち公共機関で所有しているのが、

滋賀県栗東市の栗東芸術文化会館「さきら」
岩手県北上市文化交流センター さくらホール

あらら~ 遠い~
で、さらに探してみたら、こんな身近なところで見つけちゃいました!

それは、幕張ベイタウン・コア

チャンスを見つけて聴きにいってみたいですね♪

あ! 話がずれてきた・・・ 本の話だったのに・・・
何はともあれ、音楽好き、ピアノ好きの方々にお薦めの一冊です。

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16 January 2007

Luigi Ghirri "Atelier MORANDI "

Luigi_ghirriそういえば、須賀さんの全集の表紙に使われてる写真、本の巻末で、直ぐにそれがルイジ・ギリ Luigi Ghirri というイタリアの写真家の作品だということが判明、そして、ずばり『アトリエ・モランディ Atelier MORANDI』というタイトルの、ボローニャ近郊やモランディのアトリエを撮影した写真集が出版されていることも解りました。

当然のごとく、私のことですから(^^; その写真集を見てみたい気持ちがムクムク湧きあがったのだけど・・・
ネットで見つけた洋古書屋さんをのぞいて見ると、お値段6510円ですって~ 私には、ちょっと高い。(^^;

う~む、どうしよう、どうしようと悩んでいるうちに年があけてしまった。

でも、やっぱり気になる。
なぜだか、ここ数日、急に見たい気持ちが、またモコモコ湧いてきちゃった。(^^)

フランスのアマゾンでも扱ってないようだし・・・
もたもたしてると、本当に手に入らなくなってしまうかもしれない。
今、絵の制作中で時間がないのだけど、合い間を見つけて、お店リムアート、訪ねてみようかな。
本ばかりでなく、お店そのものや家具もステキな感じ。(^^)

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02 December 2006

11月おぼえがき

◆本
ピーター・シャンクランド/アンソニー・ハンター(杉野茂/訳)『マルタ攻防戦』1986年、朝日ソノラマ
エイミー・B・グリーンフィールド(佐藤桂/訳)『完璧な赤』2006年、早川書房
宮下規久朗『カラヴァッジョ 聖性とヴィジョン』2004年、名古屋大学出版会

◆オペラ(映像)
ラモー《プラテー》ミンコフスキ&ルーブル宮音楽隊(2002年2月、パリ・オペラ座[パレ・ガルニエ])
ラモー《優雅なインドの国々》クリスティ&レザール・フロリサン(2003年9月、パリ・オペラ座[パレ・ガルニエ])

◆展覧会
日展

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20 November 2006

文庫版『須賀敦子全集』

Atsuko_suga_kawade先日、本屋さんをブラブラしていて、偶然イイモノ見つけてしまいました。(^^)

文庫版『須賀敦子全集』(2006年10月、河出文庫)です!

2000年に河出書房新社から全集が出た時も、いいなぁ~欲しいなぁ~とは思ったものの、一冊5,000円以上する本を全9冊揃えるのは、私には財政的にちょっと厳しく、諦めたままでした。(^^;

Morandi_1939_1その全集の文庫版が、この秋から順次、河出文庫から出版されるようなのです。
手にとってページをめくると、紙面が小さいので余白はギチギチ、文字もぎっしりで、決してレイアウト的に美しい本とは言えないのでありますが、やっぱり、お手軽価格が嬉しいです♪

Morandi_1948でもね・・・
これを揃えると、今まで集めてきた須賀さんの単行本や文庫本とダブってしまうのですよね・・・
本棚に並べておくには、文庫版全集は合理的なんだけど、古い本を処分するのも、ちょっと寂しいし・・・
どうしたものかぁ・・・

Morandi_1948_49ところで、平積みになっていたこの本を見つけた瞬間、一番最初に私の目に飛び込んで来たのは、実は表紙の絵柄でした。
「あ、モランディだ!」
「あれ? 須賀さんの全集だぁ!」
ってな具合に・・・(^^;

Morandi_1949でも、よくよく見ると、
「モランディの絵じゃない! 写真だよこれ~?」

ジョルジョ・モランディ Giorgio Morandi (1890-1964)は、イタリアのボローニャで生まれ没した画家。
若い頃描いた風景画も残っているけれど、やっぱりモランディと言えば瓶やカップの静物画ですよね。(^^)

Morandi_1955未来派との交流もあり、キュビスムっぽい静物を描いていた時期もあるけれど、私は1940年位から晩年にかけて描かれた、単調なようでいて絶妙なバランスを保っている構図と、柔らかな色調の静物画が大好きです。

Morandi_1957それにしても、表紙のモチーフ、モランディの絵画と驚くほどそっくり!
もしかして、現在、ボローニャに再現されているというモランディのアトリエで撮影したものだったりして?

表紙の写真は、イタリアの写真家ルイジ・ギリの『アトリエ・モランディ』からのものだということが解りました。
Luigi Ghirri "Atelier MORANDI "
(16Jan2007追記)

アトリエにも、いつか行ってみたいな。
モランディの静物画のような、静寂な世界が感じられるのだろうか?

Morandi_1960【画像 上から】

《静物》 1939年
油彩、カンヴァス 41,5×47,3cm
モランディ美術館(ボローニャ、イタリア)


《静物》1948年
油彩、カンヴァス 35,9×50cm
モランディ美術館(ボローニャ、イタリア)

《静物》1948~49年
油彩、カンヴァス 26×35cm
Thyssen-Bornemisza Museum(マドリッド、スペイン)

《静物》1949年
油彩、カンヴァス 32.5×42.0cm
ニューサウス・ウェールズ・アート・ギャラリー(シドニー、オーストラリア)

《静物》1955年
油彩、カンヴァス  35.56×45.72cm
ナショナル・ギャラリー(ワシントンD.C、アメリカ)

《静物》1957年
油彩、カンヴァス 35.4×40.9cm
ニューサウス・ウェールズ・アート・ギャラリー(シドニー、オーストラリア)

《静物》1960年
油彩、カンヴァス 35.5×40.5cm
モランディ美術館(ボローニャ、イタリア)

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08 September 2006

8月おぼえがき

◆本
ジョルジョ・ボンサンティ(野村幸弘/訳)『カラヴァッジョ』1995年、東京書籍
石川 和恵『マルタ島に魅せられて 地中海の小さな国』1997年、晶文社
紅山 雪夫『シチリア・南イタリアとマルタ』2001年、トラベルジャーナル
塩野 七生『ロードス島攻防記』1991年、新潮社(新潮文庫)
河合 隼雄他『鶴見和子の世界』』1999年、藤原書店
鶴見 和子/佐佐木 幸綱『『「われ」の発見―鶴見和子・対話まんだら 佐佐木幸綱の巻』2002年、藤原書店
中野 雄『丸山真男 音楽の対話』1999年、文藝春秋 (文春新書)
丸山 真男『日本の思想』1961年、岩波書店(岩波新書)
青柳 恵介『風の男 白洲次郎』2000年、新潮社(新潮文庫)

◆映画
ヤニック・ハストラップ《白くまになりたかった子ども》2002年、フランス/デンマーク
アンドレイ・タルコフスキー《僕の村は戦場だった》1962年、ソ連
アンドレイ・タルコフスキー《惑星ソラリス》1972年、ソ連
ウォルト・ディズニー《ファンタジア》》1940年、アメリカ

◆ダンス(映像)
アンジュラン・プレルジョカージュ《メディアの夢》2004年
アンジュラン・プレルジョカージュ《春の祭典》1993年
アンジュラン・プレルジョカージュ《MC14/22》2001年

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10 May 2006

池上英洋『ダ・ヴィンチの遺言』

Ikegamiきっと、もうすぐ映画「ダ・ヴィンチ・コード」が封切られるからかな? 映画そのものの宣伝に始まり関連企画やら便乗商法やら、街中もインターネットの世界も「ダ・ヴィンチ! ダ・ヴィンチ!」って大賑わいの今日この頃。(^^)

芸術関係の書籍を探すには物足りないなぁと、普段は不満に思ってる自宅近くの本屋さんも、その例にもれず、小説の文庫版は山積みになってるし、新書売場にはレオナルド関連の本が平積みになっているしで、この池上英洋さんの『ダ・ヴィンチの遺言』もかなり目立ってました。

今のところ、小説を読むつもりも映画を観るつもりもない天の邪鬼な私は、一旦「はいはい、ダ・ヴィンチ・コードにあやかって書かれた新書ね。」と、ちょっと醒めた目でスルーしかかったのですが・・・
「あれ?見覚えのある名前だなぁ。池上英洋? あれ? 以前、私のレスタウロの記事にトラックバックを送ってくださった池上さん? おお!それなら読まなきゃ!」ってことで、一冊お持ち帰り〜となったのでありました。(^^)

著者は、独立した章で小説『ダ・ヴィンチ・コード』にも触れてらっしゃり、小説が、歴史的事実と不確かな情報とを同レベルで扱っている点に多少なりとも危惧をもたれ、具体的に解りやすくそれら誤解を正してらっしゃいました。

また、レオナルドの出生の秘密や母親への思いと作品との関係などなど興味深い様々なエピソードが「偉大なるレオナルド」を、ちょっぴり身近に感じられる存在へと導いてくださいました。

そして何より驚きだったのが、レオナルドが世の中に名を知らしめるようになった最初のきっかけが「音楽家」としてだったということ。
レオナルドは、自ら発明した楽器を演奏し、その美しい歌声は、多くの人々を魅了したのだそうです。

それから、巻末にレオナルド関連の参考文献が多数紹介されているのが嬉しいですね。
ヴィンターニッツ『音楽家レオナルド・ダ・ヴィンチ』金澤正剛訳、音楽之友社は、ぜひ読んでみたいなと思いました。

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22 March 2006

須賀敦子「ヒヤシンスの記憶」

Hyacinthus今年もヒヤシンスが咲き始めました。

ヒヤシンスの甘く透きとおった香りが、私は好きです。
摘んできてコップに挿すと、ふわ~っと部屋中が春になります。

そして、その香りをかぐと思い出すのが、須賀敦子さんの『トリエステの坂道』に収録されているエッセイ「ヒヤシンスの記憶」の中のヴィルジリオ・ジョッティ(1885-1957)の詩 《ヒヤシンス》。
 
 
 
白と薄むらさきの二本の

ヒヤシンス、さっき

ぼくにくれながら、ちょっと

笑ってた、きみに似ている。

蒼い顔して、白い歯をみせ、

しっかりとぼくにさしだしながら。

いま、コップのなかで蒼ざめて咲く

花たち、色あせた壁を背に、

窓からはいって、すりへった石の上を

よこぎっていく日のひかりのとなりで。

すべてのなかで燦めいているのはあの

蒼ざめた薄むらさきだけ。夜あけが

残した、ひとつの炎。

よい匂いが、家にあふれる。

まるで、ぼくたちの愛のようで、

それ自身は、ほんとうになんでもなく、

ただ蒼いという、それだけだが。燦めく蒼さで、

燃える蒼さで、希望とおなじ、いい匂いで。

ふと、気づくと、胸いっぱいにひろがる、

その匂い。ぼくの家が、きみの家で、

きみとぼくとが、テーブルに

クロスをいっしょにひろげ、

ぼくたちが準備しているのを

ちっちゃな足で、背のびして

のぞく、だれかさんが、いて。

(須賀敦子訳)
 
 

私のイタリア語力では、その違いが全く解らないのだけれど、イタリアには、とても沢山の方言や訛りがあるそうで、トリエステ生まれのジョッティは、この詩をトリエステの言葉を使い、もの静かな口調で書いているのだそうです。

確かに、この詩からは愛の喜びや幸せが沢山あふれ出ているのだけれど、どことなく控えめで、ちょっとくぐもったような雰囲気や、まだそんなに強くはない春の柔らかな朝の光や、ペールトーンの部屋の色や匂いが感じられるのです。
そして、なぜだかホッと落ち着けるのは、きっと須賀さんがジョッティの言葉を見事に日本語に置き換えてくださっているからなのでしょうね。

ところで、前述のとおり、イタリアには数多くの方言があるそうですが、それらは、それぞれの都市の歴史と文化の伝統が洗練を重ねてきた過程で、それぞれの「国語」に近い感覚を持つようになって行ったのだそうです。
イタリアの都市って、街並みばかりでなく、言葉もちゃんと大切に守っているのですね。

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21 January 2006

安野光雅 絵本『即興詩人』

anno私が画家 安野光雅さんを知ったのは随分昔のこと。クラスメイトが見せてくれた『旅の絵本』でした。
それは童話の世界とも違う、どこかに存在している街のようでいてそうでない不思議な世界で、当時、夢見る少女だった私はすっかり魅せられてしまったのでした。

この絵本『即興詩人』は、その安野光雅さんが、比較的最近2002年に出版された絵本です。

原作は、ご存じアンデルセン。1835年に書かれました。
それを森鴎外が翻訳したのが1902年でした。

安野さんは、その鴎外訳の『即興詩人』を20代半ばごろに初めて読んだのだそうです。
鴎外の雅文体と呼ばれる文章の心地よさ美しさを知ったのもこの時だったそうです。
そして、いつかこの『即興詩人』に出てくるイタリアの地を踏破しようと決めたのだそうです。

この絵本は、そんな夢を実現させ『即興詩人』の主人公アントニオの足跡を安野さんが実際に辿りスケッチしたイタリアの風景画をちりばめた、とても美しい絵本です。
優しく品のある色彩の水彩画は、私のイタリアへの憧れをますます募らせます。

安野さんは、あとがきに、夢は叶ったはずなのに「あ、即興詩人の道をいかなければ」とまた思ったのだそうです。
カプリ島を去る時、もうこの島に来ることもないと思いながらも、何年か先すっかり年をとって、杖をついて、おろおろと歩いているのじゃないかという予感もしたそうです。

私も、アンデルセンが旅をし安野さんも訪ねた土地をスケッチブックを携えて歩いてみたい。
そして、鴎外の使っている美しい文体や言葉を使って、短歌を詠んでみたいなと思ったりしています。
羅馬(ローマ)、フイレンチエ、月桂(ラウレオ)、乾酪(チーズ)などなど、何だかイイ感じ。(^^)

ちなみに、鴎外はイタリアを訪れたことはなかったそうです。

アンデルセン生誕200年展にも、時間があれば行ってみたい。

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09 January 2006

佐藤洋子『パウラ・モーダーゾーン=ベッカー』

paula佐藤洋子著『パウラ・モーダーゾーン=ベッカー 表現主義先駆けの女性画家』を読みました。

1876年ドレスデンに生まれ1907年に31歳で亡くなった女性画家パウラ・モーダーゾーン=ベッカーの評伝です。

著者は、パウラにゆかりのある街や建物を実際に訪れての取材に加え、パウラと交友のあった詩人リルケをはじめとする芸術家たちとの書簡や、夫の日記などを織りまぜ、生前のパウラの姿をイキイキと著してゆきます。
しかも、彼女を悲劇の女性画家として必要以上に美化することもなく、淡々と書きつづっているところに、私は好感が持てました。

女性が自立して生きてゆくことが今のように容易ではなかった時代、一人の画家として自立しようと苦悩し成長してゆくパウラの短い人生には、考えさせらるものが沢山ありました。

私は、彼女の作品を実際にまだ見たことがないのですが、収録された図版は、どれもとても魅力的で、その内面の表出には、時代の数歩先をいっていた非凡な才能が感じられ、驚くばかりです。
そして、忍耐と寛容で彼女を支援した画家でもある夫、物心共に理解のあった実家、そして友達。それらの存在も忘れてはいけないものだと感じました。

彼女が夭折した後、ドイツは芸術の大きな革命を迎えます。
もし、パウラが生きていたら、どんな絵を描いていたのでしょうか・・・

そのパウラの展覧会が神奈川県立近代美術館 葉山館で、3月26日まで開催されているそうなので、海でも見ながら出かけてみようと思っています。


関連エントリ 神奈川県立近代美術館 葉山館「パウラ・モーダーゾーン=ベッカー展」

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15 December 2005

芦原義信『街並みの美学』

ashihara芦原義信さんの『街並みの美学』を読みました。
最初、「美学」っていうので、ちょっと構えてしまったのだけれど、通勤電車の中でも大丈夫な、読み易く、解りやすい本でした。

画家佐伯祐三がパリから帰国し、下落合で制作を始めたものの、次第に日本の街並みに満足できなくなり再びパリに渡ったのは有名な話ですが、この本の著者も日本の街並みはなかなか絵にならないと言っています。
その理由として、日本は街並みを規定する建物のしっかりした外壁のような第一次輪郭線以外に、壁面から突出した看板や電柱など第二次輪郭線が多いからだと。

なるほど、確かに第二次輪郭線の存在は、日本の街並みが絵にならない理由の一つかもしれないですね。
他にも、色彩や材質、一つ一つの意匠、そしてそれが集まった時のバランスなど、たくさんの問題があるのでしょうが・・・

それから、著者が20年にわたって訪れた海外の街の紹介も興味深かったです。
陣内さんの著書にも度々登場する南イタリアのチステルニーノは、よほどインパクトある街なのですね。いつか訪ねてみたいな。
また、最近気になりだしたイスラム文化圏の街イランのイスファハーンも出てきました。
この街は泥の日乾しレンガで造られた街だそうで、街というのは、そこに住む人々が長い年月をかけ、その土地の気候風土に合わせて出来あがってゆくものなのだということが良く解る二つの例でした。

その一方で、ル・コルビュジエが手がけたインド・チャンディガールの都市計画。
良し悪しは別として、凄いことやっちゃったんだなぁと思いました。

ところで、私が手にしたのは2001年の文庫版ですが、元々は1979年に出版された本です。ということは、書かれてから既に四半世紀以上が経過している訳です。
少なくとも著者は1970年代終りに、日本の商業主義一辺倒の街づくりに危惧し、もっと人間的な街をつくる必要があると警鐘を鳴らしていたのですね。

私も、落ちつきのある、人々が優しい気持ちになれる街になっていってほしいと思います。

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21 November 2005

原田満『オペラ放浪記2』もうすぐ発売!

operahourou昨年11月、発売されるやいなや「ヨーロッパでは、こんな気楽に、しかも安くオペラが見られるの?」と、日本の音楽ファンに衝撃を与えた、美学者でありクラシック音楽にも造詣の深い原田満さんの著書『オペラ放浪記 2001年編 ヨーロッパ・オペラ鑑賞旅行記』

その第二弾『オペラ放浪記2 2002〜03年編』が、この12月に、いよいよ発売されるそうです。

第一弾では、ヨーロッパ諸国(ドイツ、イタリア、フランス、スイス等)を61日間縦横無尽に動き回られ、59本のオペラと12回のコンサートを何と60万円で納めてしまった、そのテクニックにまず驚かされたのでした。
そして、時にアクシデントに遭遇してハラハラドキドキさせられたり、心温まる出会いがあったりと読み物としても楽しむことができました。
もちろん、オペラやコンサートの詳細なデータや上演の様子もしっかり掲載されていて、読み応え充分でした。

opera2_coverそして、第二弾2002〜03年編では、さらにスペインやカナリア諸島のラス・パルマスの劇場が加わり、何やら、陣内先生の番組「イタリア縦断1200キロ」でも紹介された、イタリア屈指の景勝地チンクエ・テッレにも足を伸ばされたとか!
あああ〜早く読んでみたいです。
今度は、どんなオペラやコンサートを聴かれたのでしょうか?
音楽ファンはもちろんのこと、ヨーロッパを経済的に旅行してみたいなぁという方にも是非読んでいただきたいお薦めの本です。

その第二弾の発売は、12月の予定だそうですが、11月中に予約をしてくだされば、割引価格でご購入いただけるそうです。
詳しくは下記をどうぞご覧ください。


お申込み方法

原田満「オペラ放浪記2」・ヨーロッパ オペラ鑑賞旅行記
2002&2003年編  知玄舎刊(発売:星雲社)
定価:2,520円(税込み)

・ご予約(割引価格)方法
(1)事前予約による割引は、前金でお願いしております。
お手数ですが、下記の要領でお振り込みをお願い致します。

郵便振替:00100・3・408707
(加入者名) 株式会社 知玄舎

(2)通信欄に、
原田「オペラ放浪記2」(×部数)
とご記入下さい。

(3)1冊、2,300円で、国内送料無料(何冊でも)です。

(4)お渡し
恐らく、12月の中頃までには、届くと思います。お届けは、クロネコ・メイル便を予定しています。もし、発送時期に大きな変更が生じるようでしたら、改めてお知らせ致します。

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16 November 2005

森直義『修復からのメッセージ』

shuhuku森絵画保存修復工房の修復家、森直義さんの『修復からのメッセージ』ポーラ文化研究所(2003年)を読んでみました。

ヨーロッパの美術館や教会を訪ねると、お目当ての作品に会えなくて、ガッカリすることがよくありますよね。

その理由が他の美術館の企画展への貸し出しだったりすると悔しさが倍増しちゃうけど、修復中の時は「しょうがないかぁ」って、なぜか許せちゃうんですよね。(笑)

さて、その「絵画修復」が具体的にどんなことをするのか解りやすく紹介されているのがこの本で、入門書とも言えるとても読みやすいものでした。
作品の調査や修復方法だけでなく、材料についての解説もあり、絵を描く立場からも、とても勉強になりました。
これから自分が制作する時のヒントや注意としても参考になりそうです。

また、過去、数多く間違った修復がなされてきた事、画家による修復と修復家による修復との違いなど、とても興味深い記述もありました。

次は、ブランディの『修復の理論』に挑戦。手ごわそ〜

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08 November 2005

民岡順朗『「絵になる」まちをつくる イタリアに学ぶ都市再生』

tamioka都市計画の専門家であり、一級建築士さんでもあり、5年間イタリアに滞在し修復を学ばれ実務にも携われたことのある民岡順朗さんの著書『「絵になる」まちをつくる イタリアに学ぶ都市再生』を読んでみました。

しばらく前から、民岡さんのブログ「パトス ΠΑΘΟΣ」や修復関連サイトにお邪魔させていただいていた私は、この本の発売を、ずっと心待ちにしていました。
そして、本が到着するやワクワクしながら読み始めたのでした。

が、いきなり序章で、ガ~ンと一発ショッキングな事実を突きつけられてしまったのです。

100年後の日本は、このままでゆけば人口が今の半分になってしまうのだそうです。

確かに、今も巨大な高層ビルがニョキニョキ建つ都市開発や、郊外のニュータウン計画は相変わらず続いてるけれど、100年後、それらはどうなっているんだろう?
老朽化もするだろうし、人口半分になるんだから空洞化してスラム街になってしまうかも。
どうする?!

そこでヒントとして登場するのが、現在のイタリアの姿なのです。
そうです、チェントロ・ストリコ(歴史的都心)です。

日本とイタリアを比べる詳しいデータも満載で、ひとつひとつ納得させられながら、あれよあれよと読み進んでいったのでした。
イタリア、日本それぞれの文化、歴史的背景、価値観の相違を、哲学的に分析している章や、イタリアの修復理論についての紹介も読み応えがあり、私にとって、とても役立つ情報もいっぱいでした。

そしてそして、最終章(第5章)、著者は100年後の日本の街を、東京を、どう変貌させるのか!?

私は、その斬新なアイディアに、にんまりしながら読み終えたのでした。
それは何かって?

ヒ・ミ・ツ。

答えは、本を読んでくださいね。(笑)

「いいなぁ、イタリアはどこを見ても絵になるものねぇ。それに引き換え日本には"絵になる風景"がないもん。」と嘆き外にばかり目が行ってしまいがちな私ですが、自分の問題として日本の将来を考える機会を与えてくれた本になりました。

もちろん、イタリアのレスタウロには、ますます感服!

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21 October 2005

須賀敦子『こうちゃん KO-CIAN』

kochan

「あなたは こうちゃんに あったことが ありますか。」

こんな一文から、このお話は始まります。

こうちゃんて、だれだろう。
こうちゃんて、いったいどんな子なんだろう。
色んなことを考えながら読み進むうち、ふと気がつくと自分の中のこうちゃんに出会うのです。

いつの間にか季節が巡ってゆきます。
気がつくとイタリアの古い街を歩いています。
酒井駒子さんの美しい挿し絵と、優しいことばであふれた須賀さんの文が、読むものを、ふっと涙があふれてきそうな懐かしい世界につれていってくれる極上の絵本です。

初出は、1960年、ミラノのコルシア・デイ・セラヴィ書店から発行された「どんぐりのたわごと」第7号。
イタリア語でも同時に出版されたそうです。

須賀敦子『こうちゃん』2004年、河出書房新社

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19 October 2005

対談「歴史的都心を豊かに育むイタリア」

atsuko_sugaイタリア文学者でエッセイストの須賀敦子さんの著書は、言葉一つ一つに優しいリズム感と品のよさが漂っていて、大好きなのだけど、ご自身の生き方も、ピンと一本筋がとおっていて、私の憧れの人です。

なんと、その須賀さんと、あの陣内さんの対談記事を発見してしまいました。

「歴史的都心(チェントロ・ストリコ)を豊かに育むイタリア」

初出は、日本ホームズというハウスメーカーが出しているらしい1993年4月15日の「Mr.&Mrs」という宣伝情報誌のようですが、『須賀敦子全集 別巻』 2001年、河出書房新社にも入っているので、今でも読むことができます。

ここでもイタリアの小さな地方都市が持っている底知れない魅力や、古いものを残し新しいものと融合させてゆくために辛抱強く取り組んでゆくイタリア人の価値観などが、お二人によって語られています。

規制が甘いゆえ大企業的なスクラップ&ビルドな建設産業化してしまった日本の建築と、形式の規制をなくし、韻もふまず、シブラルも定型も捨ててしまった結果、貧しくなってしまった日本の詩が並べて語られているのも、文学者と建築史家の対談らしいなぁと、妙に感心してしまいました。

ちなみに、イタリアは建築物に対しての規制が厳しいために、色々な次元から考えた結果、総合的空間デザインとなり、手作り的な温かみもあって、人々も生活しやすいものとなっていくのだそうです。

それにしても、須賀さんと陣内さんが、こんなところで繋がっていたなんて、ちょっと嬉しい!

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08 October 2005

内田洋子『破産しない国 イタリア』

uchida芸術の国イタリア、美食の国イタリア、愛の国?イタリア。

私にとってイタリアン・ファッションはセンス抜群で憧れの存在だし、イタリアの美しい優れたデザインの生活用品も好き。
もちろん、イタリア・ルネサンスの芸術家は大尊敬しているし、忘れてはいけない、イタリア・オペラも大好きです。

そんな良いことづくめの国「イタリア」と思ってる私が、こんな本を読んでみました。


内田洋子『破産しない国 イタリア』1999年、平凡社新書026

帯にも書いてあるけれど、イタリアって、本当はトンデモない国だったのですね。
結婚&離婚、公立病院、年金、学校、家造り、食生活などなどイタリアの裏事情が、物語風に13話にまとめられ、読み物としてとても面白く一気に読み終えてしまいました。
ひやぁ、確かにサルディーニャ島の誘拐株式会社の残酷非情なのには驚いてしまった。怖すぎる。

美術館が予告なしに閉まってる、お目当ての作品が修復中で見られない、電車が遅れるのは日常茶飯、すぐナンパしてくる、お釣りをごまかす、スリや引ったくりが多いなんて位のことは私も体験したり(そういえば買ったばかりのテレホンカードを使おうとしたら、公衆電話の中にスルーッとカードが入っていったきり電話は掛けられないはカードも戻ってこないはという経験をしたことがある私。あの時、さすがイタリアの電話って思った。)本で読んでいたけれど、住んでみると、これはこれは本当に大変なのかもしれない。

コネがなくちゃ生きていけないし、真面目なんてダメダメで、ずる賢いことが人間として評価される国なのですね。
逞しいです。

で、実はこの本を読めば、少しは私のイタリア熱が醒めるかなぁと思っていたのだけど・・・
ますます、面白い国だなぁって興味が沸いてきてしまったのでした。 

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02 October 2005

陣内秀信『東京』

tokyoすっかりイタリア都市史・建築史の研究者、陣内秀信さんのファンになってしまった私は、著書をあれこれ乱読しているうちに、陣内さんにはイタリアだけでなく東京に関しての著書も沢山あることを知り、読んでみた中の一冊。

東京は、自分が生まれ育った街なのに、あまり好きではないし興味も無かったのだけれど、隠れた魅力を秘めた面白い街だったのだなぁと、これまでとは異なる角度で、普段、何気なく歩いていた東京の街を見られるようになりそうです。

陣内さん得意のフィールドワークで見えてくる現在の東京の姿と歴史的な背景を織りまぜつづられた軽快な文章は、観光案内書のようでもあり郷土史的資料のようでもありエッセイのようでもある、不思議な楽しさです。

本の表紙は水彩画家・安野光雅さんの「東京駅」。
絵の中に描かれているドーム型の屋根は空襲で焼けてしまったので、今、私たちが見ている屋根とは形が違いますね。

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30 September 2005

『はらぺこあおむし』電車に乗る

harapeko

今朝、通勤電車の中で「はらぺこあおむし」に会いました。

私の目の前に立って新聞を読んでいるおじさんの肩の上をヨイショ、ヨイショって歩いてました。

長さ2センチくらいのまだ新米の「はらぺこあおむし」。 どこか知らない街にでもいってみたくなったのかな?

おじさんの直ぐ横に立っていたおにいさんは、あおむしに気がついて仰け反ってました。(笑)
私は薔薇を育てているから、このくらいのあおむし平気だもんね。
じ~っと観察。

しばらくしたら、私の隣に立っていたおばさんがカバンの中からティッシュペーパーを取り出して、そっとあおむしをおじさんの背中からとってあげました。
そして「下に落としていいかしらね?」って何とはなしに私に尋ねてきたので、「私、連れて行きます。」ってティッシュごと受け取りました。

電車を降りて職場近くの花壇の中の、小さなはらぺこあおむしでも食べられそうな軟らかい雑草の生い茂るところに放してやりました。
これから寒くなるけど、無事に蝶々になれるのだろうか?

画像は名作中の名作 エリック・カール著『はらぺこあおむし』
とても美しい絵本です。

私は「はらぺこあおむし」をモデルにぬいぐるみまで作ってしまいました。(笑)

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25 August 2005

陣内秀信『イタリア 都市と建築を読む』

jinnai

それは遠い国への単なる憧れなのか?
実のところ自分でもよく解らないのだけれど、やっぱりイタリアが好き!
周りにイタリア通の友人が多かったり、普段から親しんでいる音楽や美術からの影響も大きいのかもしれない。
私が実際、自分の足でイタリアの地を踏んだのは、延べにしたって、たった3週間ほど。
その程度で何が解るか!と言われてしまいそうだけれど、やっぱり好きなんだから仕方がない。

こんな私のイタリア熱に、最近また火をつけたのが、先日のテレビ番組「イタリア縦断1200キロ」。

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