ワーグナー《ラインの黄金》@新国立劇場
ダン・エッティンガーの《ラインの黄金》を聴いてきました♪
私の席からはオケピットはおろかエッティンガーの指揮する姿も全く見えず、ちょっぴり残念でしたが、音楽はしっかり聴こえました♪
エッティンガー&東フィルは、もう何度も共演しているだけのことはあって、2時間半以上に及ぶ長い作品を上手くまとめてました。
ま、たまに金管楽器がホニョッとなって、コケそうに(私が)なりましたが(^^; 先月聴いた、シュナイダー&東フィルのヴリーガー編《リング》の時はバッチリだったので、それだけ金管楽器ってパシッと決めるのが難しいということなのでしょうね。
神々の世界の物語というよりは、今、私たちをとりまく現実の世界にもころがっていそうなお話だなと思わせる演出も面白かったです。
あちこちに、思わずククッと笑ってしまいそうになるオチャメな場面や、これには何か深い意味が込められていそうだなと注目させられる仕掛けがあって、とても楽しめました。
ヴォータンは、どこの会社にも居そうな、家に帰ると奥さんの存在が少々煙たい、だけど会社では空威張りしながら何か企んでいる役付きサラリーマン風だったし、フリッカはスタイリッシュなデザイナーものっぽいスーツで決めてたし、その他の役もキャラクターを際だたせた衣裳が良かったです。
それにしても、なぜ私は8年前の初演を観なかったのだろう?
ちょっぴり後悔・・・
ワーグナーの作品って、何だか重々しいし・・・ 小難しそうだし・・・ 長くて疲れそうだし・・・(小声で)ワグネリアンって近寄り難いし・・・(^^;;;; って思っていたのだったっけな?(^^;
そんな先入観も、あの時、観ていれば、いっぺんで吹き飛んだろうに。
何はともあれ、このプロダクションが、初演時、多くの観客から支持され絶賛された理由が、今回、よーく解りました。
でも、その再演も、これが最初で最後だとか・・・
◇ ◇ ◇
ワーグナー《ラインの黄金》
(楽劇《ニーベルングの指環》序夜)
指揮:ダン・エッティンガー
【初演スタッフ】
演出:キース・ウォーナー
装置・衣裳:デヴィッド・フィールディング
照明:ヴォルフガング・ゲッベル
ヴォータン:ユッカ・ラジライネン
ドンナー:稲垣俊也
フロー:永田峰雄
ローゲ:トーマス・ズンネガルド
ファーゾルト:長谷川顯
ファフナー妻屋秀和
アルベリヒ:ユルゲン・リン
ミーメ:高橋 淳
フリッカ:エレナ・ツィトコーワ
フライア:蔵野蘭子
エルダ:シモーネ・シュレーダー
ヴォークリンデ:平井香織
ヴェルグンデ:池田香織
フロスヒルデ:大林智子
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
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