2008年6月4日(水)
目白聖公会
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ:ディミトリー・バディアロフ
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4、5、6番
◇ ◇ ◇
先日、目白周辺に点在する"歴史的建築物"を会場に開かれている目白バ・ロック音楽祭2008へ行って来ました。
"音楽"と"街"の両方を同時に楽しめる音楽祭は今年で開催4年目。
この日、私の選んだ演奏会が開かれたのは、JR目白駅から程近い「目白聖公会」でした。
昭和4年(1929年)に建てられたというロマネスク様式の聖堂は、賑やかな目白通りに面してはいるものの道から少し引っ込みポッカリ異空間を作りだしている敷地の中に、可愛らしくも堂々と佇ずんでいました。
聖堂内は、漆喰の白壁とダークブラウンの木材が程よく調和し連続したアーチがとても美しく印象的。
入り口で靴を脱いであがるところが何だか日本的って思ったりもしましたが、ピカピカに磨き上げられた床を靴下でペタペタ歩くのは、なかなか気持ちよかったです。
アーチ型の窓にはめ込まれたステンドグラスは、英国のトゥルロー教区にあるエピファニー修道院から寄贈された百年余り前に造られたものだそうです。
そして、それらステンドグラスの間、間には板絵の《十字架の道行》がかけられていました。
演奏会終了後、外からステンドグラスの写真を撮っていたら「是非、次回は昼間お越しください。聖堂の中から太陽の光で見ると、もっと美しいですよ。」と声をかけてくださった神父さん?or牧師さん?(聖公会はカソリックとプロテスタントの中間なので、どちらで呼んでも良いそうです。)に伺ったら、《十字架の道行》も建築当時からのものだそうで、他の聖公会のものを造る時のお手本となっているのだそうです。
その板絵の保存状態が良いのにも驚きましたが、聖堂全体も大変よく手入れがされていて、ずっと大切に守り使われて来たことが良く解りました。
後日、明るい時間帯に再訪し、改めてステンド・グラスを拝見させて頂きました。
その時の写真をフォト・アルバムにまとめました。(14Jun2008追記)
●フォト・アルバム 目白聖公会(新宿区)
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さて、そんな素晴らしい会場で演奏されたのは、J.S.バッハの《無伴奏チェロ組曲》。
使われた楽器は従来のチェロではなく、ヴァイオリンやヴィオラのように肩にかけて弾く"ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ"という珍しいものでした。
最近の研究でバッハの時代に使われていた可能のあることが解ってきたスパッラは、その演奏の様子がイタリアやフランスの絵画の中に描かれていたり民族楽器として僅かに伝わっていただけで、クラシック音楽の世界では長いこと忘れられていたそうです。
大きさはヴィオラを一回り大型にした位なのですが、音はヴィオラに比べて、ずっと低いので不思議だなぁ?と思ったら、その秘密は楽器の厚みにあるようでした。
演奏は、ロシア出身のディミトリー・バディアロフさん。
バディアロフさんは、ラ・プティット・バンドのシギスヴァルト・クイケンさんと共に試行錯誤の末、スパッラを復元させた研究者であり演奏家であり楽器製作者なのだそうです。
とても流暢な日本語で、休憩時間を使って、この楽器の解説をしてくださいました。
スパッラは、多少ピッチが不安定な箇所もありましたが、想像していたよりもシッカリとした響きを持っていて、少し乾いた感じの音色は、ほとんど残響のない小さな聖堂にピッタリ合っていました。
大切に伝えられたもの、再び蘇ったもの。
ステキな音楽空間を体験できた、とても楽しい夜でした。
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目白聖公会
東京都新宿区下落合3-19-4
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