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29 December 2008

ギャラリー間「安藤忠雄建築展」

Tadao_andou 建築家安藤忠雄の実質的デビュー作《住吉の長屋》(1976年)の原寸大模型が展示されていると聞き「安藤忠雄建築展 挑戦−原点から−」へ行ってきました。

大阪の下町にある三軒長屋の中央部分に造られた家は写真や映像から想像していた以上にコンパクト。
余分なモノを置くスペースもないと言うより置きたくなくなるようなシンプルでスタイリッシュな造りなのですが、なんか可愛い♪というのが第一印象でした。

雨が降れば別の部屋にゆくにも傘をささなければならないし「寒い時は一枚着てください。更に寒い時は、もう一枚着てください。それでも寒い時は諦めてください。」と施主に安藤さんが言ったほど、自然と一体化した風通しの良すぎる造りなのだけど「私、そんなこと全然へいき〜 住んでみた〜い♪」と思うステキな家でした。

会場には、他に《光の教会》(1989年)の縮尺模型をはじめ、安藤作品の写真や図面なども数多く展示されていて、いつの間にか、東急東横線渋谷駅(2008年)、本郷の東大情報学環・福武ホール(2008年)など、私の身近な所に安藤作品が次々に出来たことも知ることができ、東京街歩きが楽しみになりました。

今後、竣工が楽しみだなと思ったのは、イタリア・ヴェネツィアの《プンタ・デラ・ドガーナ再生計画》。(2009年竣工予定)
ヴェネツィアを訪れたことのある人だったら、まず間違いなく目にしているサン・マルコ広場の対岸に位置する15世紀に建てられた「海の税関」を現代美術館に改造するプロジェクトだそうです。
歴史的建造物保存に関わる法律の制約のなか、建物の持つ潜在力を活かし、かつ現代性のある空間を生み出すことに主題がおかれているそうで、これって正にレスタウロですね♪

ギャラリー間(乃木坂)での展覧会は12月20日で終了してしまいましたが、大阪のTOTOテクニカルセンター大阪(2009年 2月11日〜 3月7日)に巡回するそうです。
ただ《住吉の長屋》の原寸大模型は東京のみの展示です。

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10 December 2008

「横浜トリエンナーレ2008」再び&「心ある機械たち」

Yokohama_triennale2008もう先月半ばのことになってしまいましたが「横浜トリエンナーレ2008」へ再び足を運びました。

前回(10月半ば)行った時には長い行列ができていて断念した作品や周りきれなかった会場「日本郵船海岸通倉庫」にも、今回はタップリ時間を費やせたばかりでなく、会場の移動中、偶然、通りがかった「旧横浜銀行本店別館」(昭和4年築)を改装したステキなギャラリー「BankART 1929 Yokohama」で開催されていた現代美術の展覧会も観ることができました。

Yokohama01_2そのBankART Life II「心ある機械たち」展は、横浜トリエンナーレ2008との共通チケットも発売されていた企画展で、既にトリエンナーレのチケットを持っていた私は300円で入場することができました。

Yokohama02とても面白い作品がいっぱいで、なかでも作曲家で美術家でもある川瀬浩介さん(1970〜 )の《ベアリング・グロッケン》は装置の造型性にも目がゆきましたが、その美しい音色に暫し足をとめて聴き惚れてしまいました。

Yokohama07牛島達治さん(1958〜 )の巨大な耕作機械のような《地の風車 コンセプトモデル》や磯崎道佳さん(1968〜 )の案山子のような《SHU-PO-PO》も良かったな♪

トリエンナーレの会場にもなっていた日本郵船海岸通倉庫1階のBankART Studio NYKに展示されていた建築模型も見事でした。

Yokohama08遅まきながら「BankART Life II」のガイドブックをめくってみて、現代美術だけでなくライブやパフォーマンスなど幅広い演目を、横浜の公的施設や歴史的建物、飲食店、商店、空き店舗などと協働して展開していくプロジェクトだということを知りました。

正直言って、こちらの企画のほうが私的にはトリエンナーレよりも「好きだな良いなぁ」と思う作品に多く出会えました。
それから、日本郵船海岸通倉庫の建物そのものが面白く、そこに展示されていた作品よりも夢中になってしまいました♪

【関連エントリ】
「横浜トリエンナーレ2008」その1

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