高松塚古墳と壁画館
ちょうど私が高松塚古墳を訪ねた日、ホテルでサービスされた産経新聞(奈良版、2008年7月10日付)に、タイミング良く、高松塚壁画の劣化原因を究明する文化庁の調査検討会が本格的に動き出したことを告げる記事が載っていました。
今や「白虎」は消滅寸前、「飛鳥美人」は黒カビだらけなのだそうですね・・・
劣化の原因は一つではなく、度重なる地震によって墳丘の亀裂や石室がずれ、その隙間からカビを運ぶダニなどが侵入し、カビやバクテリアが壁画に大発生。
そこに地球温暖化による石室内の温度上昇が追い打ちをかけたのではないかと考えられているそうです。
更に、文化庁の管理体制に問題があったとの見方もあるらしく、昭和47年に発見されて以来、保存を理由に一切公開されなかったことが壁画を一般の人々から遠い存在にしてしまい、その結果、保存する側の緊張感が欠け、ずさんな管理が行われ続けたとみられているようです。
古墳に隣接する壁画館で、私も4種類の模写(現状模写、一部復元模写、壁画再現模造模写、石槨(せっかく)模型)を観たけれど、やっぱり、たった一つのホンモノが観たかったな。
これまでの反省もあってか? 今年、5月31日から6月8日までの9日間、初めて一般公開されたそうなので、いずれまた観るチャンスが巡ってくるかもしれないですね。
壁画館の見学を終え外に出てみると、うわぁ!相変わらず強い日差しがジリジリ!
空っぽの墳丘を見ても仕方ないか・・・ ここで引き返そうかな? 暑いしね・・・
なんて考えがチラッと頭をよぎったその時でした。
「この上から、古墳、良く見えますよ。」と、ちょうど坂を下りてきた初老の男性が声をかけてくださったのです。
とっさに「ありがとうございます!」と答え、次の瞬間、坂を昇ってる自分がいました。
古墳、見て良かったです♪
何故だか解らないのだけど、おお〜っ!これが高松塚古墳かぁとジーンと来てしまいました。
また、古墳周辺には田園風景が広がり、とても清々しく美しい眺めでした。
声をかけてくださった方に感謝です。
写真は上から
高松塚古墳 彩色壁画 西壁「女子群像」
高松塚古墳
古墳の周辺に広がる棚田
●フォト・アルバム 高松塚古墳(高市郡明日香村)
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Comments
にけさん、こんばんは。
わぁ、あの丘はベストビューポイントの一つなのですね!(^^)
本当にステキな眺めでした。
古墳も景色の良い場所を選んでつくられたのかしら?
行って良かったです。(^^)
Posted by: snow_drop | 07 August 2008 23:16
こんにちは。
おそらく、その坂の上は、飛鳥の3本の指に入る、ベストビューポイントでしょう。いつもそこでしばらく休んでいます。
Posted by: にけ | 07 August 2008 16:36