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21 March 2008

山形政昭(監修)『ヴォーリズ建築の100年』

Vories100以前、何気なく橋爪紳也(監修)『大大阪モダン建築』を見つけた本屋さんで、またもや、ラックの後ろのほうに隠れていたステキな本を発掘してしまいました♪
相性いいのかなぁ? ここの本屋さんと私。(^^)

その本は、山形政昭(監修)『ヴォーリズ建築の100年―恵みの居場所をつくる』(2008年、創元社)

今年は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズが建築事務所を開いて100年目にあたるそうで、ヴォーリズに縁のある滋賀県の近代美術館ではウィリアム・メレル・ヴォーリズ展が3月30日(日)まで開催されています。
そのことを少し前に放送されたNHKの番組「新日曜美術館」(だったはず)で知った時、「見たいな、一度は滋賀にも行ってみたいし。あぁ、でも今は時間がないものな。無理だな~」と思ったのでした。

そこに現れたのが、この本。
縦約30センチはある大型本で図版満載のとても充実したもの。
それもそのはず、この展覧会の公式カタログとして作られたものだったのです。
なんてラッキーなんだろう、私。
東京に居ながらにして入手することができるなんて。(^^)

心斎橋の大丸さんをはじめ代表作の写真も盛り沢山で見応え読み応え抜群! 今はもう取り壊されて存在していない建物の写真も収録されているし、ずっと保管したい大切な一冊になりそうです。(^^)

追記:上記展覧会は、福岡の西南学院大学博物館、軽井沢町歴史民俗資料館、大阪芸術大学博物館、そして2009年になってからですが東京の松下電工汐留ミュージアムにも巡回するそうです。
やったぁ!(^^) 大分先だけど楽しみに待ってよう。

【関連エントリ】
汐留ミュージアム「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」

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16 March 2008

風信子忌

今年3月20日は、須賀敦子さんが亡くなられてちょうど10年目にあたる。

今日、ふと庭に目をやると、数日前まで蕾だった白とむらさきのヒヤシンスが、暖かな日差しをうけて咲いていた。
そうかぁ、須賀さんはヒヤシンスの花咲く頃、天に召されたのかぁ・・・

むらさき色のヒヤシンスと言えば須賀さん、須賀さんと花と言えば、やっぱりヒヤシンス。
そうだ! 太宰治の桜桃忌、与謝野晶子の白桜忌、芥川龍之介の河童忌なんかの真似をして、須賀さんの命日は「風信子(ヒヤシンス)忌」なんてどうだろう。
【注】 詩人で建築家の立原道造さんの命日3月29日が「風信子忌」とされているそうです。(27Mar2008追記)

私は夙川のお墓までゆくことが出来ないけれど、ヒヤシンスを摘んできてコップにさし、どれかとっておきの須賀さんの作品を一編選び、ゆっくりと読みながら、須賀さんを偲ぼうと思う。

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10 March 2008

ブリヂストン美術館「コレクションの新地平 − 20世紀美術の息吹」

Klee先週末、ブリヂストン美術館で「コレクションの新地平 − 20世紀美術の息吹」 を観てきました。

静かな美術館で、ゆっくりと優れた作品と向かいあうことができ、カラカラ状態だった身体の中にじわ〜っと水分がゆきわたるが如く、久しぶりに心の栄養補給ができました!(^^)

それにしたって、このところ暫く制作に追われていたり、観たいなと思う展覧会が無かったとは言え、指折り数えて我ながらビックリ!
なんと! 美術館へ足を運んだのは、昨年9月に大阪や神戸で美術館巡りをして以来、半年ぶりだったんです。
も〜 そうでしょ〜 あまりにも空きすぎ〜(^^;;;
やっぱり、まめに栄養は摂らなくちゃ!(^^)

Kandinskyさてさて、そんな私の個人的事情はさておき、このコレクション、一見の価値ある素晴らしいものだと思います。

大好きなパウル・クレー、カンディンスキーの作品にも会えたし(^^) 以前、国立近代美術館で観た時は、その魅力が解らなかったアンリ・ミショーも「わぁイイなぁ!」って見直すことができました。

特に見ごたえがあったのが、ベン・シャーン(1898〜1969)の版画集《リルケ『マルテの手記』より一行の詩のために》(手すき紙に24葉のリトグラフによる版画集 1968年刊行 限定950部の内の101)

ベン・シャーンてステキ、要チェック!

それから、ザオ・ウーキー(1921〜)の《07.06.85》(1985年 油彩・カンヴァス 114.8×195,2)の神秘的なブルーには吸い込まれそうなくらい魅せられました。
また、村井正誠さん、白髪一雄さんという、今まで知らなかった画家の作品に出会えたことも収穫でした。

とにかく、どの作品を観ても、支持体、えのぐ、技法、サイズ、すべてが自由。のびやかで気持ちいい♪
絵に、こんな力があるなんて。
やっぱり、すごい!

Mondrian【画像】
パウル・クレー《ホフマン風物語の情景》
1921年 リトグラフ・紙 31.5×23.0;35.2×26.5

ワシリー・カンディンスキー《二本の線》
1940年 ミクストメディア・カードボード 60×70

ピート・モンドリアン《砂丘》
1909年 油彩・鉛筆・厚紙 29.6×39.1

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