ヴェルディ《ファルスタッフ》@新国立劇場
《ばらの騎士》を楽しんだ翌日、またもや新国立劇場で、今度は《ファルスタッフ》を観ました。
ほんとうは違う演目のオペラを二日連続で観るなんてしたくなかったのだけど、チケット発売日に新国のwebボックスオフィスにアクセスして「最安席」「平日」という条件で絞っていったら結果的にこうなってしまいました。(^^;
という訳で、前夜の《ばらの騎士》の余韻も冷めぬまま《ファルスタッフ》に臨むという、無謀というか、勿体ないというか、何とも贅沢な鑑賞となってしまったのでした。
さて、その《ファルスタッフ》、難しいことは一切ぬきに、ユーモア溢れるヴェルディの音楽とストーリーを堪能することができました。
そして、何よりも楽しめたのが舞台美術でした。
そうなんです!
もう既にチラシでお解りのとおり、衣裳にはじまり、リュートやヴァージナルなど楽器、光の射し込む窓や白黒の大理石の床など室内装飾に至るまで、舞台の上すべてが「フェルメールの世界」だったんです。
特に、フェルメール自身も作品制作に取り入れていた「二点透視描法」を使って表現された床の模様は、舞台袖に深い奥行きを作り出し、とても強いインパクトのある舞台になっていました。
それにしても、ジョナサン・ミラーさんて「遠近法」好きなのかしらん?(^^;
《ばらの騎士》では「一点透視描法」を使っていたものね。
【上】《ばらの騎士》の舞台で使われた一点透視描法
【下】《ファルスタッフ》の舞台で使われた二点透視描法
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ヴェルディ《ファルスタッフ》
指揮:ダン・エッティンガー
演出:ジョナサン・ミラー
美術・衣裳:イザベラ・バイウォーター
照明:ペーター・ペッチニック
再演演出:田尾下 哲
舞台監督:大仁田 雅彦
ファルスタッフ:アラン・タイタス
フォード:ヴォルフガング・ブレンデル
フェントン:樋口 達哉
医師カイウス:大野 光彦
バルドルフォ:大槻 孝志
ピストーラ:妻屋 秀和
フォード夫人アリーチェ:セレーナ・ファルノッキア
ナンネッタ:中村 恵理
クイックリー夫人:カラン・アームストロング
ページ夫人メグ:大林 智子
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
【画像】
ヨハネス・フェルメール《恋文》1670年
44×38.5cm 油彩・カンヴァス
アムステルダム国立美術館(アムステルダム)
ヨハネス・フェルメール《合奏》1665~1666年頃
72.5×64.7cm 油彩・カンヴァス
イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館(ボストン)
※1990年盗難にあい現在行方不明