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05 April 2007

サン・テグジュペリ『星の王子さま』

Le_petit_prince05昨日、ニュースを見ていて、サン・テグジュペリの『星の王子さま』の挿絵原画が、山梨県内の美術館「えほんミュージアム清里」の所蔵品の中から発見されたことを知りました。

47点あるとされている原画のうち、現在、行方がわかっているのは、今回、見つかった「実業屋」を含め、世界中で、たった6点だけなのだそう。
4月25日から松屋銀座で開かれる「サン=テグジュペリの星の王子さま展」で、公開されるとか。あぁ~行っちゃいそうな予感。(^^;

Le_petit_prince04_1ところで、幼い時に出会い、大人になっても繰り返し読みつづける本というのが誰にでもあると思うけれど、サンテックスの『星の王子さま』は、私にとって、まさにそんな一冊。

子供の頃、最初に読んだのが、あの名訳の誉れ高い、内藤濯(あろう)さんのものでした。その後、原作のフランス語版に手を出したこともあったっけな。(^^;
そして、フランスの俳優ジェラール・フィリップの朗読CDまで持っていたりします。(^^; それはまるで音楽を聴いているような美しい朗読です。

Le_petit_prince01そういえば、須賀敦子さんの著書『遠い朝の本たち』の中に「星と地球のあいだで」というエッセイがあり、フランス語を学びはじめたばかりの須賀さんと『星の王子さま』との出会いが綴られています。

   ◇  ◇  ◇

最初は、なんだか子どもの本みたいなものを、と不満だったのが、読みすすむうちに、きらめく星と砂漠の時空にひろがる広大なサンテグジュペリの世界に私たちは迷いこみ、すこしずつ、深みにはまっていった。いや、迷っていたのは、クラスで私ひとりだったかもしれない。

Le_petit_prince03それまでに読んだどんな話よりも透明な空想にいろどられていながら、人間への深い思いによって地球にしっかりとつなぎとめられたサンテグジュペリの作品は、他にも読むべき古典がたくさんあるのをながいこと私に忘れさせるほど、夢と魅惑に満ちていた。
(須賀敦子著『遠い朝の本たち』より)

   ◇  ◇  ◇

確か、ジェラール・フィリップに、とても興味を持ってらしたはずの須賀さん、この朗読の存在をご存知だったのだろうか?
そして、もしご存知で、耳にされていたとしたら、どんな感想をもたれたのか知りたかったなぁ。

Le_petit_prince02さて、『星の王子さま』は、2005年に著作権が切れたのをきっかけに、現在、さまざまな新訳が入手できるようになりました。
私も、さっそく、池澤夏樹さん、野崎歓さんの新訳を読みました。

訳者それぞれサンテックスの原作への熱い思いがあり、その解釈や言葉の使い方も、おのおの工夫がこらされ、読み比べてみるまでもなく、サンテックスが『星の王子さま』に込めた思いを、訳者を通して様々な角度から読み取ることができ面白いです。

そして、この作品の最大の魅力は、どの訳であろうと、素直な気持ちが取り戻せ、自分を見つめ直せることかなぁ。(^^)

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Comments

こだまさんも純真な(?)少年だった頃、読んでたんだぁ『星の王子さま』(^^)

私はジェラール・フィリップの出演した映画を、実はまだ見たこと無いのだけど、あの声から想像すると、すごくステキな俳優さんなんだろうなぁ〜ってウットリするくらい魅力的な朗読です。
一方、プティ・プランス役のジョルジュ・プージュリーの早口フランス語もとっても可愛くて、聴いてるだけで幸せになれるCDなんですよ。

Posted by: snow_drop | 24 April 2007 at 19:25

僕はフラ語まるで分からないのですが、原語ではどんなニュアンスなんだろうなぁ。
初めて読んだのは小学生の頃でした。 もちろん翻訳ですよ。
その頃は「星の王子さま」とマルシャークの「森は生きている」が
大のお気に入りで。
ジェラール・フィリップが朗読なんてしてたんですね。
全然知らなかった! どんな感じなんだろう・・・

Posted by: こだま | 24 April 2007 at 13:26

winter-cosmosさん、こんにちは。

TB&コメントありがとうございます。
winter-cosmosさんも池澤さんの訳本をお持ちでしたか。(^^)

私は、未だに『星の王子さま』って、解ったような?解んないような?不思議なお話だなって思ってます。(^^;
だから、何回も読んでしまうのかしらん?
それから、あの挿絵が好きなのかもしれません。
探せば、星の王子さまグッズが、家のあちこちから出てきそうです。

うふふ、リサ&ガスパールも好きですよ~!(^^)
こちらも、グッズを幾つか持ってます。
でも、絵本のほうは・・・というと、
あら?こんなの子供が読んで大丈夫かしらん?という場面があるのですよね・・・

それから、さくまゆみこさんの翻訳作品は、ロイス・レンスキーの四季の本シリーズ『はるがきた』等を読んだことがあります。
バオバブに関する本も訳されていたのですね。
早速探して、読んでみたいと思います。(^^)

Posted by: snow_drop | 12 April 2007 at 12:59

こんばんは。
私、フラ語は(他も)全く駄目(^^;なので、池澤夏樹訳を買いました。
子どものときは正直よくわからない話という印象でしたね。でも、そう言えば友達で大ファンの子がいました。
原画展楽しみですね。こちらはリサとガスパール展が近々あります。子どもと大人、どちらが多いでしょうね。(笑)

Posted by: winter-cosmos | 11 April 2007 at 21:31

ちまさん、こんにちは。

高校生の時に、サンテックスを読破しちゃったの?
うわん、さすが~!(^^)

ところで、パウロ・コエーリョ『アルケミスト』のご紹介ありがとう。
『星の王子さま』にも匹敵するなんて、楽しみ!
早速、入手して読んでみようと思います。

Posted by: snow_drop | 09 April 2007 at 09:36

「星の王子さま」はいいですよね。私は高校のときに、サン・テグジュペリをぐわーっと読んだなかに、この「星の王子さま」がありました。テグジュペリと言えば、夜空と星と砂漠。星の王子さまが語る言葉のなかに、ぽつりぽつりと、なんだか宇宙的・普遍的な意味がいくつも含まれていて、忘れがたい印象を受けました。

最近読んだ本で、「星の王子さま」に匹敵する本があったので、ご紹介しておきますね。パウロ・コエーリョ「アルケミスト」。童話風のファンタジーなんですが、なんのなんの、宇宙的・普遍的な意味を持つ言葉がたくさん出てきます。これ、お勧めです。

Posted by: ちまる | 07 April 2007 at 23:52

Orfeoさん、こんにちは。

ざっと数えただけで15も訳がありました。
まさに新訳ブームですね。

Posted by: snow_drop | 07 April 2007 at 07:21

snow_dropさん、こんばんは。

学生劇団をやっていた頃、『星の王子様』をモチーフにした芝居をやったりしました。プチ・プランス役の女の子が最高だったなあ。

私もこれは原文で読み通しました。懐かしいです^_^;;新訳がそんなに出ているんですね。私もどれか読んでみよっかな?

Posted by: Orfeo | 05 April 2007 at 21:25

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