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26 October 2006

モーツァルト《イドメネオ》@新国立劇場

Idomeneo2006年10月25日(水)
新国立劇場 オペラ劇場

昨夜、モーツァルトのオペラ・セリエ《イドメネオ》を聴いてきました。

この作品、実は観るのも聴くのも、正真正銘、今回が初めて。
簡単なあらすじを読んだだけで臨んでしまいました。(^^;

   ◇  ◇  ◇

指揮:ダン・エッティンガー
演出:グリシャ・アサガロフ
美術/衣裳:ルイジ・ペーレゴ

イドメネオ:ジョン・トレレーヴェン
イダマンテ:藤村 実穂子
イーリア:中村 恵理
エレットラ:エミリー・マギー
アルバーチェ:経種 廉彦
大司祭:水口 聡
声:峰 茂樹

合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

   ◇  ◇  ◇

私、もともとモーツァルトのオペラは苦手なので、途中ちょっと、いえ、かなり(^^;退屈ではあったのですが、演奏面では、とても素晴らしい舞台でした。

指揮のエッティンガーさんと東フィルの相性がよいのか? オケも乗っていて良く鳴っていたし、なによりも歌唱が楽しめました。

一番印象に残ったのは、イーリアを歌った中村恵理さん。癖のない素直な歌に、とても好感が持てました。
イダマンテの藤村実穂子さんは、もう言うまでもなく素晴らしかった♪ 思っていたより軽く明るい声という印象をもちましたが、とにかく存在感のある歌いぶりでした。
エレットラのエミリー・マギーさんも、迫力があってエレットラのキャラにピッタリ! 上手いなぁって思いました。

タイトルロールのジョン・トレレーヴェンさんは、調子がわるかったのかな?高音になるとちょっと厳しい感じがしましたが、イドメネオのキャラには合っていたように感じました。
というか・・・ 女声3人の迫力に押されちゃったのかも。(^^;

演出は普通かなぁ(^^;
古代クレタの装飾文様をとりいれた舞台美術や衣裳は色彩的に悪くはなかったし、一つ一つをみるとキレイだなと思えるものもありました。
でも、板に描いただけの巨大な壺がバリッと割れたり、くっついたり。あらら~(^^; っていうところもありましたけどね。

それから、イダマンテの立ち居振る舞いがイマイチでした。
全然、王子さまに見えないんです。(^^;
藤村さんって、きっと大和撫子なのでしょうね。
颯爽としたズボン役ならではの魅力を全く感じることができず残念でした。

それから、改めて感じたのは、新国立劇場のオペラ劇場って音がいいってこと。
先日のオーチャードの後だから尚更そう感じたのかなぁ?

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01 October 2006

ローマ歌劇場来日公演 ヴェルディ《リゴレット》

Opera_di_roma2006年9月29日(金)
オーチャードホール

ヴェルディ《リゴレット》

指揮:アントニオ・ピロッリ
演出:ジョヴァンニ・アゴスティヌッチ

リゴレット:レナート・ブルゾン
ジルダ:エヴァ・メイ
マントヴァ公爵:ステファノ・セッコ
スパラフチーレ:コンスタンティン・ゴルニー
マッダレーナ:レナータ・ラマンダ

合唱:ローマ歌劇場合唱団
管弦楽:ローマ歌劇場管弦楽団

   ◇  ◇  ◇

先日、ローマ歌劇場来日公演のヴェルディ《リゴレット》を聴いてきました。

なんと言っても良かったのはタイトルロールのレナート・ブルゾン
バリトン好きの私を大いに満足させてくれました。(^^)

そして、今回ジルダ初挑戦のエヴァ・メイも素晴らしかったです。
最初、大柄で華のありすぎる(?)美人ソプラノのメイちゃんのジルダってどうなのかな?と思ったりもしたのですが、純粋で清楚なジルダにしっかりなりきっていました。
さすがですね。

マントヴァ公のステファノ・セッコさんは、大ベテランのブルゾンや美女メイちゃんに、ちょっと押されてしまった感じもありましたが、時にハッとさせられる美しい声や上手い歌いまわしを聴かせてくれました。

また、スパラフチーレのコンスタンティン・ゴルニーさんもマッダレーナのレナータ・ラマンダさんも安定した歌いぶりで、とても安心して聴けました。

オケも合唱も、イタリア・ローマから引越して来ているだけのことはある、しっくり纏まった、とても良い演奏でした。
ピロッリさんの曲作りも私は好きです。

舞台装置は真正面に大階段を配した(宝塚みたい?)奥行きと高さを感じさせるもので、どちらかといえばオーソドックスなタイプの演出でした。
私的には、ちょっと物足りなさも感じたのですが、その分、音楽に集中できました。

それにしても、オーチャードホールでのオペラは久しぶりだったのですが、あれれ? このホール、こんなに音悪かったっけ?と思ってしまいました。(^^;

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