タルコフスキー『サクリファイス』
アンドレイ・タルコフスキー監督の映画を初めて観ました。
1986年に亡くなられた監督の遺作となった『サクリファイス』。
まず流れてきたのは、バッハ《マタイ受難曲》の「憐れみたまえ、わが神よ」。
そして、画面はレオナルド未完の《東方三博士の礼拝》。
そうなんです! もうこれだけで、私はタルコフスキーに夢中になりそうな予感がしました。(^^;
そして、まず「室内風景」とでも言っていいような美しい室内の映像にしびれました。
そのモノトーンの静謐な世界は、ホイッスラーの絵画を思い起こさせ、家具と人物との空間の取り方、椅子の置き方、人物の座らせ方の上手さに思わず唸ってしまったのでした。
ちょうど今、自分も椅子をテーマに作品を制作しているからかもしれないけれど、椅子が、この映画では結構重要な役割を果たしているように思えました。
その美しい映像だけでも充分すぎるほど魅力的な上に、言葉を話さない“子供”の存在と「はじめに言葉ありき」という『ヨハネ福音書』冒頭との関係や、無神論者であったはずの主人公が核戦争の勃発を知った後、神に自らを捧げるような行動をしたりと謎めいたものを多く含んだ作品に、私は最初の予感どおり、すっかり夢中になってしまいました。
それから、映画の中で、主人公が、誕生プレゼントにもらった美しいロシア・イコンの画集はアンドレイ・ルブリョフのイコンのようで、タルコフスキー監督は同名の映画を残しているので、こちらも見てみたいと思いました。
それから『惑星ソラリス』と『ストーカー』も見たい!(^^)
◇ ◇ ◇
『サクリファイス』 Offret / The Sacrifice
監督:アンドレイ・タルコフスキー
出演:エルランド・ヨセフソン、スーザン・フリートウッド、アラン・エドワール
1986年(スウェーデン、フランス)


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