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27 February 2006

プッチーニ《トゥーランドット》@北京紫禁城

turandot01とうとうトリノ・オリンピックも終わってしまいました。

閉会式では、天使に扮した子供達が、ヴェルディ《ナブッコ》の「行けわが思いよ、金色の翼に乗って」を合唱していましたね。(^^)

やっぱりイタリアだなぁ〜
オペラに始まりオペラで終わったオリンピック。
う〜ん、さすがぁ〜

と思っているのは私だけかな?(^^;

そしてそしてオペラと言えば、もうなんてったって《トゥーランドット》の調べに乗って魅せてくれた、あの荒川静香選手の華麗な演技を忘れることができません。
未だ余韻から醒めやらず、暫くの間とっかえひっかえ《トゥーランドット》鑑賞がつづいてしまいそうな予感です。
最近、ちょっと元気が出なかったのだけど《トゥーランドット》を聴くとパワーが沸いてくるんですよね〜
元気づけのために聴きますよ〜(^^)

で、その第一弾は、やっぱりこれ。
1998年に、このオペラの原作の舞台である北京の紫禁城で上演された、ため息が出るほど豪華絢爛なライブ録画です。

紫禁城を、そのまま使っているのだから当たり前と言えば当たり前なのだけど、舞台装置といい、本物かと見まがうほどの大道具、小道具といい、手の込んだ華麗な衣装といい、とにかく目の保養になります。
中国人の可憐な少女たちの群舞も盛りだくさんで京劇を思わせる舞や所作もふんだんに見ることができ、中国を代表する映画監督チャン・イーモウ(張芸謀)が演出を手がけているだけのことはあります。

絶世の美女トゥーランドット役のカゾッラは、容姿的には、う〜んちょっと?!なのだけど、歌はまずまず。
カラフのラーリンも聴かせてくれているし、何と言ってもリュウのフリットーリは泣かせてくれます。

兎に角、4000年の歴史を持つ中国って、やっぱり凄いって思ってしまう《トゥーランドット》なのでした。(^^)

  ◇  ◇  ◇

歌劇《トゥーランドット》全3幕

作曲:ジャコモ・プッチーニ
原作:カルロ・ゴッツィ
指揮:ズビン・メータ
演出:チャン・イーモウ

トゥーランドット:ジョヴァンナ・カゾッラ
アルトゥム皇帝:アルド・ボッティオン
ティムール:カルロ・コロンバーラ
カラフ:セルゲイ・ラーリン
リュウ:バルバラ・フリットーリ

フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団
フィレンツェ五月音楽祭合唱団&児童合唱団
北京舞踏学院

1998年9月 北京紫禁城でのライブ

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26 February 2006

一柳慧《愛の白夜》世界初演

white_nights2006年2月24日(金)
神奈川県民ホール 大ホール

神奈川県民ホール30周年を記念して委嘱されたオペラ《愛の白夜》を観てきました。

お話は、1940年 リトアニアの首都カウナスの日本領事館に勤務する領事杉原千畝が、ナチスの迫害から逃れて来たユダヤの人々から日本通過のビザ発給を求められ、悩み苦しんだ末に日本外務省に背いて発給を決意するまでを、杉原領事夫妻の愛や若い恋人たちの愛、そしてゲシュタポの暗躍する当時の混乱した状勢を背景に描いたものでした。

もちろん最初から、ワクワク楽しい作品ではないことは解っていたのですが、本当にずっしりと重たい作品でした。
でも、決して後味の悪いものではありませんでした。

その理由は、演出がとても良かったこと。音楽が解りやすかったこと。歌手が粒ぞろい。コンテンポラリーダンスが効果的に取り入れられていたことなど、複数の要因が重なったからだと思います。
きっと時間をかけて、作曲者、演出家、振付家、歌手、ダンサーなどスタッフが一丸となって創りあげてきたのだろうなぁと、制作過程がこちらにも伝わってくるような、とても丁寧な仕上がりの好感の持てる舞台でした。

舞台美術は、鉄条網に囲まれた半円の中に傾斜のついた台が全幕を通して常に置かれていたシンプルなものでしたが、その台を回転させることで場所を切り替える、なかなか優れたものでした。
それから、森の中や駅構内などを表現するための舞台真上からの照明が、とても斬新で効果的でした。
演出家の白井晃さんは、オペラの演出は今回が初めてとのことでしたが、これからも、どんどんやってほしいなと思いました。

コンテンポラリーダンスが登場したのも新鮮でインパクトがありました。
ダンサーの動きだけで、ユダヤ人の強制収容所のガス室におくられてゆく様子を描き出し、迫害されるユダヤ人の苦しみを象徴的に表現した場面など、先日観たプレルジョカージュの《N》とも共通するものがあり、私にとっては今回のオペラの中で一番強く印象に残る場面となりました。

それにしても、神奈川県民ホール大ホールは、ガラス張りのロビーから横浜港の美しい夜景を眺められるところがイイですね。
私も久しぶりに、幕間に港の眺めを楽しむことができました。

   ◇  ◇  ◇

オペラ《愛の白夜》3幕5場

作曲:一柳慧
台本:辻井喬
指揮:外山雄三
演出:白井晃

上原専治:井原秀人
上原雪子:天羽明惠
アギリア:塩田美奈子
ヨーニス:鈴木准
バルファティ:近藤政伸
オットー:平野忠彦
ダニエル少年:鵜木絵里
合唱:東京オペラシンガーズ
ダンス:北村明子 レニ・バッソ
管弦楽 :神奈川フィルハーモニー管弦楽団

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14 February 2006

大丸ミュージアム東京「パウル・クレー展 ~線と色彩~」

paul_klee01パウル・クレー展を、大丸ミュージアム東京で観てきました。

小規模な展覧会でしたが、副題のとおり、鉛筆の線を活かしたドローイングから、色彩豊かな水彩画、パウル独特のマチエールを持った油彩画、パステル画など、様々なパウル・クレーの作品が手軽に楽しめるものでした。

パウル・クレーは、素材や技法の研究にとても貪欲だったと言われるとおり、固定概念にとらわれない支持体と描画材料の組み合わせは、今更ながら新鮮でした。
目の粗い麻布にパステルを使って制作されたものや厚紙に描かれた油彩画も、風合いがナチュラルで親しみやすいものでした。

色の美しさでは水彩画が一番でした。
特にチュニジア旅行以降の水彩画作品の配色の素晴らしさに感動!ビビッドで明るい色を使うだけが「美しさ」ではないことを、改めて強く感じたのでした。

paul_klee02ところで昨年6月、パウルの生地ベルン郊外に、パウル・クレー・センターがオープンしました。
4000点あまりの作品が所蔵されているのだそうです。
行きたい!


【画像・上】
パウル・クレー《ピラミッド》1932年
【画像・下】
パウル・クレー・センター(設計レンゾ・ピアノ)

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13 February 2006

イタリアの街角?!

venus01出店の並んだオシャレな商店街を行きかう人々。
すっかり陽も落ち、広がる夜の空には美しいイルミネーション。
さぁ、ここは一体どこでしょう?

実は私、今、イタリアのとある街に滞在しています。
美味しいイタリア料理とワインに舌鼓をうち、昼間は美術館巡り、夜はオペラハウス通い、そしてウィンドゥショッピングを楽しむ毎日です。

な~んてね、言ってみたいなぁ。(^^)

写真は、臨海副都心・江東区青海にある「ヴィーナスフォート」の一角。大きな建物内に17~18世紀ヨーロッパの街並みが再現されていて、天井は青空から夕焼、夜、朝焼けへと変化するコンピュータ制御された空なのです。
そして、その夜空に浮かぶロマンティックなイルミネーションは光マンダラドームをデザインされた武蔵野美術大学教授の板東孝明さんの作品です。ステキでしょ~(^^)

施設内には、洋服屋さんからアクセサリー店、雑貨屋さん、レストラン、カジノとお店もいっぱいありましたが、私は、イルミネーションの飾られた通りを、何度も行ったり来たり行ったり来たりとお散歩のほうに夢中で、とても見きれませんでした。(^^;

それにしても、ゆりかもめ(東京臨海新交通臨海線)に乗って、ヨーロッパ風の街にいけてしまうなんて、日本て本当に不思議な国ですね。(^^;

ゆりかもめで新橋を出発すると、まず目に入るのは両側に迫るシオサイトの巨大ピカピカ・ビル群。海辺の倉庫街や埠頭をすぎると、やがて視界が開け海の上にまるで浮かぶような無機質で大きな建物も見えてきます。
それらが、虚構の街としてしか見えなかったのは、単に私の好みと心のありようのせいかしら?(^^;
周辺には空地や建設中の建物があちこちあったので、これからまだまだ変貌してゆくのでしょうね。

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11 February 2006

トリノ・オリンピック開会式

torino土曜日の朝は、たいてい朝寝坊してることが多い私なのに、今朝はなぜか早々目が覚めてしまいました。

そこで枕元のラジオのスイッチを入れると、いつもとちょっと様子が違う。
「ああ、トリノオリンピック開会式かぁ。そっかぁ。」と、しばらくベットの中で聞いてようと思っていたら、アナウンサーがオリンピック旗入場が始まるっていうので、うん、やっぱりテレビで見ようと考え直し、その辺にあるものをパジャマの上にモコモコ重ね着してリビングルームに慌てて移動。ふぅ! 何とか間に合った。

ヴェルディ《アイーダ》の凱旋行進曲にのってオリンピック旗を掲げているのは女性ばかり8人。(みなさん各界で活躍している女性とのこと。ソフィア・ローレンだけは私にも解りました。)
全員揃いの白いタートルネックセーターに白い仕立ての良さそうなコートを着ている。シンプルでステキ!
それから、ヨーコ・オノさんが白づくめに黒いサングラスで登場し「イマジン」をアレンジした平和を願うメッセージを朗読。
そして、最終聖火ランナーはイタリアの女性選手でした。

無事、華やかに聖火台へ点火が終わり、しばらくするとオーケストラのチューニング音が聞こえてきました。
すると、大きな幕が現れました。
どうも、その後ろ側にオーケストラがスタンバイしている様子。
なるほど、あのアリーナの馬蹄形のデザインはオペラハウスだったのかぁと、私は遅蒔きながら気がついたのでした。
そして、ゆっくりと赤い幕が上がると、そこには、このところ引退を囁かれ続けているルチアーノ・パヴァロッティの姿が。

オリンピック開会式会場に突如オペラハウスが登場するとは、やっぱりイタリア! さすがイタリア! ヴィヴァ・イタ〜リア!(^^)

プッチーニ《トゥーランドット》からカラフのアリア「誰も寝てはならない」をパヴァロッティさんが熱唱しはじめ、いいな、いいなぁ! 次は何をうたってくれるのかなぁと楽しみに聴いていると・・・

プチッと突然画面が切り替わって会場からの生中継が終わってしまったではありませんか。
なんで〜 もうおしまいなの〜 せめて曲の最後まで放送してよ〜
NHKったらセンス悪い。
あのあと会場では、もっと演奏がつづいたのかなぁ・・・見たかったな。


 ◇  ◇  ◇


後ほど、テレビ朝日でパヴァロッティの歌を最後まで聴くことができました。
トレードマークの白いハンカチも確認。(^^)
そして、フェラーリの真っ赤なレーシングカーのスピンも見ることができて、満足満足!(^^)
(11Feb2006 AM10:11追記)

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06 February 2006

バレエ・プレルジョカージュ《Les 4 saisons...》

les_4_saisons2006年2月4日(土)
新国立劇場・中劇場

バレエ・プレルジョカージュのBプログラム《Les 4 saisons...(四季)》を観てきました。
先日の《N》が、ずしんと重たい舞台だったせいか、ちょっと浮かない気分がつづいていたのですが、《Les 4 saisons...(四季)》を観て、すっかり元気を取り戻しました。(^^)
とても瑞々しく、生命の躍動や喜びが感じられる舞台は、とても楽しかったです。

音楽は、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲《四季》。
使われていた録音は、なんと昨年9月に観たバロック・オペラ《アンドロメダ・リベラータ》のヴェニス・バロック・オーケストラ のものでした。このバレエのために録音したものなのかしら?ちょっと変わった感じの演奏ではありましたが。
生演奏に慣れてる私としては、最初スピーカーから流れてくる音楽に違和感も感じたのだけど、ダンサーが登場してから次第に気にならなくなりました。

明るい色彩で統一された美術も若々しくて良かったです。
ファブリス・イベールのオブジェもひとつひとつが面白く、次は何が上から落ちてくるのだろう?と楽しみながら見ていました。
裸んぼうのダンサーが身につけていた透明ビニールのクマさん着ぐるみは、特にナイスでした。(^^)

そして、なんと言っても忘れてはいけないのは、ダンサー達の美しい身体と、その身体の動き、次から次へと変化する振付のバリエーションの豊富さでした。
とても、楽しい舞台をたっぷり堪能させていただきました。

angelinコンテポラリーダンスって、観客の層も若いし、同じ新国立劇場でもオペラと違ってチケットも楽に買えるしで、これはいいかもしれないって思ったのでした。

また、ダンス見に行こう!(^^)

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01 February 2006

バレエ・プレルジョカージュ《N》

preljocaj2006年1月31日(火)
新国立劇場・中劇場

昨夜、バレエ・プレルジョカージュの《N》を観てきました。
今までに一度も体験したことのない、とても衝撃的な舞台にヘトヘトになって帰ってきたのでありました。

終演直後は、余りのショックで頭の中が混乱していたけれど、時間が経つにつれプレルジョカージュが、あの舞台で何を言おうとしていたのか私なりに考えられるようになり、じんわりと感動が込み上げてきたのでした。
実は、このAプログラム《N》を見てから、Bプログラムの《Les 4 saisons...》も見に行くかどうか決めようと考えていたのですが、これはBプロも見逃せないです。
早速、ぴあに行かなくっちゃ!

さて、公演はというと・・・

真っ暗な舞台の上には、裸体の折り重なる山が二つ。
複数の手足が絡み合ったままヒクヒクとうごめく様子は瀕死の人間のようでもあり、まるで体内で臓器が動いているようでもあり、とにかく不気味でした。
低周波のノイズ音は、私が座っているイスにもブルブルっとその振動が伝わり、頭の上から巨大な鉄の塊でも転げ落ちてくるような音までしてきて、いかにも何かが起こりそうな感じで舞台は幕を開けたのでした。

その後は、「暴力」「闘争」「虐待」「侮蔑」といった人間のやれる限りの「悪」を、ダンサー達の肉体と優れた身体能力によって、これでもかこれでもかと突き続け、その、あまりに執拗な「音」と「動き」の反復には 「お願い!もうやめて!」と、思わず耳と目を塞ぎたくなる衝動にかられました。(でも凝視してた私(^^;)
そして実際、暗闇から始まった舞台は、目も開けられないほど強いストロボの点滅で終わったのでした。

楽しい舞台ではありません。はっきり言って苦痛でした。
重たく辛いテーマに、ただ呆然として涙も出ませんでした。
でも、プレルジョカージュの中にある人間のおかした罪にたいする「憤怒」や「絶望感」は、とても強く私に伝わって来ました。
2004年フランスで初演された作品ゆえに、この混乱の同時代を生きている私達こそ、今、見ておくべきだと思いました。

N終演直後は、その絶望感と疲労感から、正直、拍手するのが精一杯でした。
なので、今、改めてプレルジョカージュとダンサー達に心から「ブラーヴィ!」

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