オッフェンバック《ホフマン物語》@新国立劇場
一昨日、オッフェンバックの《ホフマン物語》を観てきました。
2003年に初演されたフィリップ・アルロー演出のプロダクション。
特にアントニアの幕は、舞台美術の完成度も高く、オッフェンバックの音楽も充実していて「いいなぁ、好きだなぁ」って、そういえば2年前に観た時も、同じこと言ってたなぁと思い出したのでした。
詩人ホフマンを歌ったクラウス・フロリアン・フォークトは、若々しく勢いある歌を聴かせてくれました。
特に高音の伸びがよくスカッとした声は魅力的でした。
その分、どちらかといえば体育会系ホフマンって感じではあったかも。
圧倒的な存在感で舞台を引き締めていたのが、ジェイムズ・モリス。
深みのある声、堂々とした舞台姿、ステキでした。
悪役がバシッと決まると物語にめりはりが出て舞台がとても盛りあがりますね。
それにしても残念だったのは、空席が多かったこと。
2階正面ブロックなんて1列目しか埋まっていませんでした。
人形オランピアのアリアは歌も振りも楽しいし、良く知られた「舟歌」も出てくるし、壮大なエピローグと聴きどころ見どころの多い楽しいオペラだと思うのだけど・・・
人気ないのかなぁ。
◇ ◇ ◇
ジャック・オッフェンバック《ホフマン物語》
指揮:阪 哲朗
演出・美術・照明:フィリップ・アルロー
ホフマン:クラウス・フロリアン・フォークト
ニクラウス/ミューズ:加納 悦子
オランピア:吉原 圭子
アントニア:砂川 涼子
ジュリエッタ:森田 雅美
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
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Comments
dognorahさん、こんばんは。
>あの悪役が最も重要な役のような気がします。
そうですね! 私も今回つくづくそう思いました。
>やはり日本のオペラファン層というのはまだまだ浅いのでしょうか。
う〜む、その辺どうなのでしょうねぇ?
かなり難しい問題なのかもしれないですね。
オペラに限らずクラシック音楽ファンて、中が更に細分化されていて、嗜好がハッキリしているというか何というか・・・
>snow_dropさんはその中でも遍く行ってらっしゃるのはすばらしいことです。
いえいえ、お恥ずかしい話ですが、私の場合、安くて気軽にいける新国立劇場の公演を片っ端から見てるだけなんですよ。(^^;
一流歌劇場の来日公演も、もちろん観たいけれど、とてもとても手が出せないです。
Posted by: snow_drop | 11 December 2005 22:29
ホフマン物語はよく出来たオペラですよね。各物語に登場する女性も重要ですが、あの悪役が最も重要な役のような気がします。こんなに楽しくまた優れたオペラも数少ないと思いますが、日本で人気がないとは残念なことです。有名な演目、または出演者でないと動員できないのだとすれば、やはり日本のオペラファン層というのはまだまだ浅いのでしょうか。snow_dropさんはその中でも遍く行ってらっしゃるのはすばらしいことです。今後もレポートを楽しみにしています。
Posted by: dognorah | 10 December 2005 08:38
Sonnenfleckさん、こんばんは。
コメントとTBありがとうございます。
砂川さんのアントニア、容姿もぴったりでしたね。2年前に比べると、より歌も声も充実して、本当にステキでした。
それから、あまり人気はなくても、新国のレパートリーとして、ぜひ残してほしいプロダクションですね。
Posted by: snow_drop | 04 December 2005 21:37
こんばんは。とても素敵な公演でしたね!
>特にアントニアの幕は、舞台美術の完成度も高く、オッフェンバックの音楽も充実していて
まったく同感です。あの幕は最高でした。
3人のソプラノの中ではアントニア役の彼女がもっともカーテンコールで受けてましたね。オランピアのようにコミカルでもないし、ジュリエッタのように蓮っ葉な感じでもない、静かでしっとりした女性をうまく演じていたと思いました。
人気は…期待できないんでしょうね。。私は大好きなんですが。
TBありがとうございました。こちらもTB送ります。
Posted by: Sonnenfleck | 03 December 2005 23:48
ジュリオさん、TBありがとうございます。
昨夜、映画「フィラデルフィア」に使われている《アンドレア・シェニエ》もちょうど観てきたところなんですよ。
結構、あるものなのですね。
Posted by: snow_drop | 03 December 2005 23:22